制度・法改正

監理支援機関の許可申請が始まっている|育成就労への切り替えで、住まいの支援の役割分担を見直す

2027年4月に、技能実習制度に代わる育成就労制度が始まります。育成就労では、これまでの監理団体に代わって「監理支援機関」が、受入れ機関の監理や外国人の支援を担います。監理支援機関として活動するには新たに許可を受ける必要があり、施行の日の前の申請が、2026年4月から受け付けられています。

この記事では、監理支援機関の主な許可要件と、育成就労から特定技能へと続く流れの中で、住まいの確保と確認の役割をどう分けるかを解説します。育成就労の全体像は2027年4月に変わること|育成就労・不法就労助長罪・永住許可の取消しのまとめでまとめています。

結論:許可の要件で体制が変わる。住まいの確認の業務量も見積もって役割を決め直す

監理支援機関の許可には、外部の監査人の設置や、職員1人あたりで担当できる受入れ機関・外国人の数の上限などの要件があります。これまで監理団体として住まいの見回りなどを担ってきた団体も、体制の要件に合わせて、住まいの確認にかけられる人手を見直す必要があります。

あわせて、住まいを確保する受入れ機関、確認・指導する監理支援機関、特定技能に移ったあとに支援する登録支援機関の役割を、育成就労から特定技能までの流れで整理しておくと、引き継ぎで漏れが出にくくなります。

監理支援機関の主な許可要件

要件 内容
外部監査人 外部監査人を置くことが必須。所定の講習を修了した、弁護士・社会保険労務士・行政書士などの知見のある人が想定されている
監理する受入れ機関の数 原則として2者以上
職員1人あたりの担当の上限 常勤の役職員1人あたり、受入れ機関は8者未満、育成就労外国人は40人未満
密接な関係のある人の関与の制限 受入れ機関と資本関係など密接な関係のある役職員を、その受入れ機関の監理に関わらせない
財産的な基礎など 債務超過でないこと、欠格事由にあたらないことなど

施行の日の前の申請は2026年4月15日から受け付けられており、施行と同時に活動を始めるための申請の目安の期限は、2026年9月30日とされていました。最新の受付の状況は、出入国在留管理庁や外国人育成就労機構の案内でご確認ください。

担当の上限があるため、住まいの確認の業務量を見積もる

職員1人あたりで担当できる受入れ機関や外国人の数に上限があるため、住まいの見回りや相談対応に、これまでと同じように時間をかけられるかを見直す必要があります。寮の数が多い受入れ機関を担当する場合は、受入れ機関の担当者や不動産会社と役割を分け、確認の記録を共有する仕組みをつくりましょう。見回りの進め方は寮・社宅の見回り訪問のしかた|確認するポイントと記録、役割分担と情報共有は住まいの担当と役割分担を決める|受入れ機関・支援機関・不動産会社の情報共有で解説しています。

育成就労から特定技能までの住まいの役割分担

場面 主な担い手 住まいの役割
育成就労の受入れの準備 受入れ機関 住まいを確保する。広さや設備が基準を満たしているかを確認する
育成就労の期間中 監理支援機関 住まいの状況を確認し、問題があれば受入れ機関を指導する。本人の相談を受ける
本人の意向による転籍 監理支援機関(関係機関との連絡調整) 転籍先の住まいの準備と、今の住まいの退去の時期を調整する
特定技能への移行のあと 受入れ機関(支援を委託する場合は登録支援機関) 支援計画に沿って、住まいの確保と生活の支援を行う

育成就労での住まいの考え方は育成就労制度で住居の確保はどう変わる?2027年4月の開始前に確認したいこと、転籍と住まいは育成就労の転籍と住まい|転籍が認められる条件と引っ越しの準備で解説しています。

技能実習から育成就労への移行期間

育成就労が始まったあとも、すでに技能実習で在留している人は、一定の期間は技能実習を続けられます。そのため、しばらくは技能実習と育成就労の人が同じ寮で暮らすこともあります。移行期の寮の見直しの考え方は技能実習から育成就労への移行期|寮・社宅の見直しポイントをご覧ください。

特定技能への移行を見越して、住まいを用意しておく

育成就労は、特定技能1号の水準の人材を育てることを目的としています。育成就労の住まいを用意するときから、特定技能に移ったあとも住み続けられる広さや設備かを考えておくと、移行のときに引っ越さずに済みます。技能実習から特定技能へ移るときの住まいの考え方は技能実習から特定技能へ移行するとき|住まいの広さの基準と手続き、特定技能で必要になる協力確認書は特定技能の「協力確認書」と住まいの場所|寮が別の市にあるとき・引っ越すときの提出先も参照してください。

監理支援機関への移行と住まいのチェックリスト

  • ☐ 監理支援機関の許可の申請状況と、施行の日からの体制を確認した
  • ☐ 職員1人あたりの担当の上限を踏まえ、住まいの確認の業務量を見積もった
  • ☐ 受入れ機関・監理支援機関・不動産会社の、住まいの役割分担を決めた
  • ☐ 住まいの確認の記録を、関係者で共有する仕組みをつくった
  • ☐ 転籍のときの住まいの準備と退去の調整の流れを決めた
  • ☐ 特定技能に移ったあとも住み続けられる住まいかを確認した

まとめ

  • 育成就労では、監理団体に代わり監理支援機関が監理と支援を担う。活動には新たな許可が必要
  • 許可には、外部監査人の設置や、職員1人あたりの担当の上限などの要件がある
  • 担当の上限を踏まえ、住まいの確認の業務量を見積もり、役割分担を見直す
  • 住まいの確保は受入れ機関、確認と指導は監理支援機関、特定技能に移ったあとは支援計画に沿って受入れ機関や登録支援機関が担う
  • 特定技能への移行を見越して、住み続けられる住まいを用意しておく

育成就労制度の詳細は、法令や運用の案内で示されます。最新の情報は、出入国在留管理庁や外国人育成就労機構の案内でご確認ください。

このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。