段階1 受入れ決定・準備

住まいの手配を不動産会社に任せるとき|登録支援機関・派遣会社が確認したいこと

外国籍スタッフの受入れが増えてくると、住まいの手配にかかる手間も大きくなります。物件を探し、外国籍の方の入居を受け入れてくれる貸主を見つけ、審査の書類をそろえ、契約を結び、家具や家電、ライフラインを用意する。これを支援担当者が一件ずつ進めるのは、大きな負担です。そこで、住まいの手配を不動産会社に任せる登録支援機関や派遣会社も増えています。

この記事では、住まいの手配を不動産会社に任せるときに、任せられることと残る役割、不動産会社を選ぶときに確認したいこと、依頼するときに伝えておきたい情報を解説します。

結論:「どこまで任せるか」を決め、外国籍の方の入居の実績がある会社を選ぶ

不動産会社に任せられる範囲は、会社によって違います。物件の紹介と契約の仲介だけの会社もあれば、家具・家電やライフラインの手配、入居後の窓口、退去の立ち会いまで対応する会社もあります。まず、どこまでを任せたいかを決めてから、それに対応できる会社を選ぶことが大切です。

また、外国籍の方の住まいの手配は、審査や貸主との調整に慣れているかどうかで、かかる時間が大きく変わります。外国籍の方の入居の実績を確認して選びましょう。

不動産会社に任せられること

業務 内容
物件探し 職場や予算、人数の条件に合い、外国籍の方が入居できる物件を探す
物件の確認 現地の写真や動画を用意し、遠方や海外からでも部屋の様子が分かるようにする
入居の審査 保証会社の手配、審査に必要な書類の案内
契約の手続き 重要事項の説明、契約書の取り交わし
入居の準備 家具・家電の手配、電気・ガス・水道やインターネットの手続き
入居時の対応 鍵の受け渡し、部屋の状態の確認と記録
入居後・退去 設備の故障などの窓口、退去の立ち会い

任せても残る役割

住まいの手配を不動産会社に任せても、受入れ企業や登録支援機関の役割がなくなるわけではありません。特定技能の場合、住居の確保の支援は、受入れ企業(または委託を受けた登録支援機関)が行う支援の一つです。不動産会社を使う場合も、支援の責任は受入れ企業や登録支援機関にあります。

  • 本人の希望や事情を聞き、住まいの条件を決める
  • 本人に、住まいの条件や費用、ルールを説明する
  • 住まいの手配の状況を把握し、支援の記録に残す
  • 入居後の生活の相談に対応する

支援計画に住まいの手配の方法をどう書くかは支援計画の「住居確保」欄の書き方|3つの方式ごとの記載例、本人の希望の聞き方は入国前に本人と住まいの条件をすり合わせる|オンライン面談で聞くことで解説しています。

不動産会社を選ぶときに確認したいこと

確認すること 見るポイント
外国籍の方の入居の実績 どのくらいの件数を手配してきたか。どの国籍や在留資格の方に対応してきたか
対応できる地域 受入れ先の地域で物件を探せるか。複数の地域に受入れ先がある場合は、まとめて対応できるか
法人契約の経験 会社名義の借上げ社宅の契約に慣れているか
保証会社の選択肢 外国籍の方の審査に対応した保証会社を、複数使えるか
物件の確認の方法 写真や動画を用意してもらえるか。現地を確認してから紹介しているか
対応できる範囲 家具・家電、ライフライン、入居後の窓口、退去の立ち会いまで対応できるか
対応できる言語 本人への説明に、外国語で対応できるか
宅地建物取引業の免許 免許番号がウェブサイトなどに表示されているか

「外国人可」の物件は、実際に確かめてから

物件の広告で「外国人可」となっていても、貸主の条件が変わっていたり、特定の国籍や在留資格の方に限られていたりすることがあります。紹介を受けた物件は、申込みの前に、本人の国籍や在留資格、人数で入居できるかを不動産会社に確認してもらいましょう。入居の審査で見られる点は外国籍の方の入居審査で必要な書類と、審査に通りやすくする準備で解説しています。

費用の考え方

賃貸の部屋の契約を仲介した不動産会社が受け取れる仲介手数料には、法律で上限が決められています。居住用の部屋の場合、貸主と借主から受け取る額の合計は、家賃の1か月分(と消費税)までです。

家具・家電の手配や、入居後の窓口などのサービスを別に頼む場合は、仲介手数料とは別に費用がかかることがあります。どの業務にいくらかかるのかを、依頼する前に書面で確認しておきましょう。特定技能の場合は、初期費用を本人に負担させることはできません。受入れにかかる費用の考え方は特定技能の受入れにかかる費用の内訳|本人に負担させてはいけない費用で解説しています。

依頼するときに伝えておきたい情報

  • 入居する人数、国籍、在留資格、性別
  • 入国予定日(入居希望日)と、在留資格の審査の状況
  • 職場の住所と、通勤の手段
  • 家賃の予算と、本人負担の考え方
  • 1人1室かルームシェアか、など住まいの形
  • 本人の希望や生活の事情(料理、たばこ、宗教など)
  • 家具・家電やライフラインの手配まで頼むか
  • 契約の名義(会社名義か本人名義か)

情報が早くそろうほど、物件探しも早く進みます。入国日から逆算した手配のスケジュールは特定技能の住居確保はいつから動く?入国日から逆算した物件手配のスケジュール、職場の周りの物件の状況は受入れ前に確認したい職場周辺の住環境|物件が少ない地域の見極め方もご覧ください。

入居時の記録は共有してもらう

入居のときの部屋の写真やチェックシートは、退去のときの費用の精算で大切な記録になります。不動産会社が入居の立ち会いをする場合は、記録を共有してもらい、会社でも保管しておきましょう。記録の作り方は入居時の部屋の写真記録とチェックシートの作り方で解説しています。

不動産会社に任せるときのチェックリスト

  • ☐ どこまでの業務を任せたいかを決めた
  • ☐ 外国籍の方の入居の実績と、対応できる地域を確認した
  • ☐ 法人契約の経験と、使える保証会社を確認した
  • ☐ 写真や動画など、物件の確認の方法を確認した
  • ☐ 業務ごとの費用を、依頼する前に書面で確認した
  • ☐ 人数、在留資格、入国予定日、予算などの情報を伝えた
  • ☐ 本人への説明や支援の記録など、自社に残る役割を整理した
  • ☐ 入居時の記録を共有してもらう取り決めをした

まとめ

  • 住まいの手配を不動産会社に任せると、物件探しから契約、入居の準備までの手間を減らせる
  • 任せても、本人の希望を聞くこと、説明すること、支援の記録を残すことなどの役割は残る
  • 外国籍の方の入居の実績、対応できる地域と範囲、法人契約の経験を確認して選ぶ
  • 仲介手数料には上限がある。別のサービスの費用は、依頼する前に書面で確認する
  • 人数、在留資格、入国予定日、予算などの情報を早めに伝える

住まいについてよく寄せられる質問は外国籍スタッフの住まい探しでよくある質問|登録支援機関・派遣会社の担当者向けQ&Aにまとめています。

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このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。