段階3 住まいの確保

社宅の入居者が入れ替わるときの準備|清掃・備品・ライフラインの引き継ぎ

会社名義で借りている社宅では、賃貸の契約を続けたまま、住むスタッフだけが入れ替わることがよくあります。新しく部屋を借りるよりも初期費用がかからず、すぐに住まいを用意できるのが利点です。一方で、前のスタッフが使っていた部屋をそのまま次のスタッフに渡すと、汚れや故障、前の入居者あての郵便物、ライフラインの名義など、思わぬところでつまずくことがあります。

この記事では、借上げ社宅で入居者が入れ替わるときに、次のスタッフを迎えるまでにやっておきたい準備を解説します。

結論:「部屋の確認」「備品と鍵」「名義と届出」の3つを入居日までに終える

入居者が入れ替わるときの準備は、大きく分けて3つです。

  • 部屋の確認と清掃。前の入居者が退去したら部屋の状態を確認し、清掃をして記録を残す。
  • 備品と鍵の準備。寝具や家電を点検・交換し、鍵の交換や暗証番号の変更をする。
  • 名義と届出の切り替え。ライフラインやインターネットの名義を確認し、管理会社に入居者の変更を届け出る。

前の入居者の退去日と次の入居日の間に、これらを終えられる期間を確保しておくことが大切です。

入れ替えのスケジュールの目安

時期 やること
前の入居者の退去が決まったら 退去日と次の入居日を決め、管理会社に入居者の変更を伝える準備をする
前の入居者の退去日 部屋の状態を確認し、鍵をすべて回収する。ライフラインの名義を確認する
退去の後 清掃、備品の点検・交換、鍵の交換や暗証番号の変更、修理の手配
次の入居日の前 部屋の状態を記録し、ライフラインが使えるか確認する。管理会社への届出を済ませる
次の入居日 本人と一緒に部屋を確認し、鍵を渡す。住まいのルールを説明する

部屋の確認と清掃

前の入居者が退去したら、部屋の状態を確認します。会社が契約を続けているため、貸主との退去の立ち会いはありませんが、前の入居者がつけた傷や汚れを確認して記録しておくことは大切です。会社の社宅のルールで前の入居者に費用を負担してもらう場合も、この記録が根拠になります。退去の立ち会いでの確認のしかたは社宅の退去の立ち会い|原状回復の費用で揉めないための確認が参考になります。

  • 水回り(キッチン、浴室、トイレ、洗面所)の汚れとカビ
  • 換気扇やエアコンのフィルターの汚れ
  • 壁や床の傷、カビ、しみ
  • 網戸や窓、ドアの不具合
  • 前の入居者の荷物やゴミが残っていないか

汚れがひどい場合は、清掃の専門業者に頼むと、次のスタッフが気持ちよく住み始められます。清掃が終わったら、次の入居者のために改めて部屋の状態を写真で記録しておきましょう。記録の作り方は入居時の部屋の写真記録とチェックシートの作り方で解説しています。

備品の点検と交換

備品 確認すること
寝具 衛生面から、布団や枕は新しいものに替えるのが基本
冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ 動くか、汚れやにおいがないか。冷蔵庫の中と洗濯槽の掃除
エアコン 冷房と暖房が動くか。フィルターの掃除
照明・カーテン 電球が切れていないか。カーテンの汚れ
調理器具・食器 そろっているか。共用のものは洗浄する
消耗品 トイレットペーパーやゴミ袋など、入居の日に必要なもの

古くなった家電は、故障が続く前に買い替えを考えましょう。入居の日に何がそろっていればよいかの目安は家具・家電はどこまで用意する?最低限そろえたい生活用品リストで解説しています。

鍵と暗証番号

前の入居者からすべての鍵を回収し、入居時の記録と本数を照らし合わせます。そろっていない場合や、合鍵が作られていた可能性がある場合は、鍵の交換を検討します。暗証番号で開ける鍵や、オートロック、郵便受けのダイヤルは、入居者が替わるたびに番号を変えましょう。鍵の管理の考え方は社宅の鍵の管理|合鍵・紛失・入居者が替わるときの交換で解説しています。

名義と届出の切り替え

項目 確認すること
管理会社への届出 契約で入居者の名前を届け出ている場合は、入居者の変更を届け出る。在留カードの写しなどを求められることがある
電気・ガス・水道 会社名義ならそのまま続けられることが多い。前の入居者の名義なら、前の入居者の解約と、次の入居者の開始の手続きをする。ガスの開栓には立ち会いが必要なことがある
インターネット 会社名義の回線なら続けて使える。前の入居者の個人名義なら解約の確認と、次の入居者の手配が必要
保証会社・火災保険 入居者の情報の変更が必要かを確認する
家賃の本人負担 入居人数や家賃が変わる場合は、本人負担を計算し直す

入居者が頻繁に入れ替わる社宅では、ライフラインやインターネットを会社名義で契約しておくと、入れ替えのたびの手続きが少なくなります。ライフラインの手続きは電気・ガス・水道の開始手続き|入居前に済ませておくこと、借上げの契約名義の考え方は派遣スタッフの社宅を借上げで用意するときの契約名義と注意点、本人負担の計算は社宅の家賃を給料から差し引くとき|労使協定と課税の考え方で解説しています。

前の入居者の転出の届出を確認しておく

前の入居者が市区町村に転出の届出をしないまま退去すると、その部屋に住民票が残ったままになることがあります。次の入居者の住所の届出には直接の支障がないことも多いですが、前の入居者あての役所の通知が届き続けるなど、混乱の原因になります。前の入居者が退去するときに、転出の届出をしたか確認しておきましょう。住所の届出については住所が変わったときの届出まとめ|在留カード・住民票・勤務先で解説しています。

前の入居者あての郵便物

入居者が入れ替わったあとも、前の入居者あての郵便物が届くことがあります。次の入居者が困らないよう、扱いを決めておきましょう。

  • 前の入居者が国内に引っ越した場合は、郵便局に転居の届出をして、新しい住所に転送してもらうよう伝える
  • 前の入居者が帰国した場合は、届いた郵便物を会社で預かるか、差出人に返してもらう方法を決めておく
  • 次の入居者には、自分あてでない郵便物は開けずに会社に渡すよう伝える

郵便受けの名札も、入居者が替わったら付け替えておきます。名札がないと、次の入居者の郵便物が届かないことがあります。

入居者の入れ替えのチェックリスト

  • ☐ 前の入居者の退去日と、次の入居日を決めた
  • ☐ 前の入居者から、すべての鍵を回収した
  • ☐ 部屋の状態を確認し、傷や汚れを記録した
  • ☐ 清掃をし、次の入居者のために改めて写真で記録した
  • ☐ 寝具を新しくし、家電の動作と汚れを確認した
  • ☐ 鍵の交換や暗証番号の変更を検討した
  • ☐ 管理会社に入居者の変更を届け出た
  • ☐ ライフラインとインターネットの名義を確認し、必要な手続きをした
  • ☐ 前の入居者の転出の届出と、郵便物の扱いを確認した
  • ☐ 本人負担の家賃を計算し直した

まとめ

  • 借上げ社宅の入居者の入れ替えでは、「部屋の確認」「備品と鍵」「名義と届出」の3つを入居日までに終える
  • 貸主との立ち会いがなくても、前の入居者がつけた傷や汚れは確認して記録しておく
  • 寝具は新しくし、家電は動作と汚れを確認する。鍵は回収し、暗証番号は変更する
  • 管理会社への入居者の変更の届出と、ライフライン・インターネットの名義を確認する
  • 前の入居者の転出の届出と、郵便物の扱いも決めておく

入居者の変更の届出や手続きの内容は、契約や物件によって異なります。具体的な手続きは、管理会社にご確認ください。

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このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。