製造業の工場では、特定技能の工業製品製造業分野や技能実習などで、多くの外国籍スタッフが働いています。工場の多くは2交替や3交替で動いており、週ごとに昼勤と夜勤が入れ替わる働き方もあります。また、工場は工業団地や郊外にあることが多く、近くに借りられる物件が少ないことも珍しくありません。
この記事では、製造業の工場で働く外国籍スタッフの住まいを用意するときに、交替勤務と工場の立地に合わせて確認したいポイントを解説します。
結論:交替勤務の「組」で部屋を分け、工業団地の外まで範囲を広げて通勤とセットで考える
交替勤務の工場では、同じ勤務の組(同じ時間帯に働く人)どうしで部屋や寮を分けると、睡眠や生活の音のトラブルを大きく減らせます。週ごとに昼勤と夜勤が入れ替わる場合も、組がそろっていれば生活のリズムが合います。
工業団地の近くに物件が少ない場合は、少し離れた住宅地や駅の近くまで範囲を広げ、送迎や自転車での通勤とセットで住まいを考えましょう。
工場の働き方が住まいに与える影響
| 働き方の特徴 | 住まいへの影響 |
|---|---|
| 2交替・3交替の勤務 | 昼間に眠る人と夜に眠る人が同じ部屋にいると、お互いに休めない |
| 週ごとに昼勤と夜勤が入れ替わる | 生活のリズムが変わりやすく、眠れる環境がいっそう大切になる |
| 工業団地・郊外にある | 近くに賃貸の物件が少ない。公共交通も少ないことがある |
| 深夜・早朝の交替 | 交替の時間に通える手段が必要になる |
| 生産量で人数が変わる | 増産のときに急に人が増えたり、減産のときに寮が空いたりする |
工場の周りに物件があるかの確かめ方は受入れ前に確認したい職場周辺の住環境|物件が少ない地域の見極め方で解説しています。
交替勤務に合わせた住まいの工夫
| 工夫 | 内容 |
|---|---|
| 組ごとに部屋を分ける | 同じ勤務の組の人どうしを同じ部屋・同じ寮にする |
| 個室を確保する | 組がそろわない場合でも、寝る部屋が分かれていれば負担は小さい |
| 遮光と防音 | 夜勤明けに昼間でも眠れるよう、遮光カーテンを用意し、音の大きい場所を避ける |
| 共用部分の時間のルール | 眠っている人がいる時間帯の、キッチンや洗濯機、シャワーの使い方を決める |
| 交替の時間の通勤 | 深夜・早朝の交替に合わせた送迎や、自転車で通える距離にする |
部屋割りの考え方は国籍の違うスタッフが同じ寮に住むとき|部屋割りの考え方とトラブルを防ぐ工夫、個室とルームシェアの比べ方は社宅は1Kとルームシェア、どちらで用意する?費用と定着で比べる選び方で解説しています。
夜勤明けの生活音や、交替の時間の出入りに注意
交替勤務の寮では、深夜や早朝に人が出入りします。ドアの開け閉めや話し声、車の音が、近隣の苦情につながることがあります。交替の時間の出入りは静かにすること、寮の前で長く話さないことなどを、入居のときに伝えておきましょう。苦情を受けたときの対応は住まいの騒音の苦情を受けたとき|聞き取りから改善までをご覧ください。
工業団地の周りで物件が少ないとき
- 範囲を広げて探す。工業団地の中や周りだけでなく、少し離れた住宅地や駅の近くまで広げて探します。
- 送迎とセットで考える。離れた場所に住む場合は、交替の時間に合わせた送迎を考えます。寮から職場への送迎を用意するとき|送迎のルールと寮の場所の決め方も参照。
- 自転車で通える範囲も見る。自転車で通える距離であれば、送迎がなくても通えます。夜道の安全と、雨の日の通い方も確認します。
- まとめて借りられる物件を探す。同じ組の人をまとめて住まわせられるよう、同じ建物で複数の部屋を借りられる物件も探します。
生産量の変化に備えて、住まいの数に余裕と柔軟さを
増産で急に人が増えると、住まいが足りなくなります。反対に、減産で人が減ると、寮が空いて費用だけがかかります。生産の計画を早めに共有してもらい、住まいの数を調整できるようにしておきましょう。急に人数が増えるときの対応は受入れ人数が急に増えるとき|短い期間で複数の住まいを確保する方法、寮の空室を減らす工夫は派遣会社の寮の空室を減らす|配属計画と寮の配置・入れ替えの工夫をご覧ください。作業着の洗濯など、汚れる仕事の住まいの工夫は建設現場で働く外国籍スタッフの住まい|早朝の集合・現場の移動・作業着の洗濯まで考えた寮選びも参考になります。
工場の外国籍スタッフの住まいのチェックリスト
- ☐ 同じ勤務の組の人どうしで、部屋や寮を分けた
- ☐ 遮光カーテンを用意し、昼間に眠れる環境を整えた
- ☐ 眠っている人がいる時間帯の、共用部分の使い方を決めた
- ☐ 深夜・早朝の交替の時間に通える手段を確保した
- ☐ 交替の時間の出入りを静かにするよう伝えた
- ☐ 工業団地の外まで範囲を広げて物件を探した
- ☐ 生産の計画を共有してもらい、住まいの数を調整できるようにした
まとめ
- 交替勤務の工場では、同じ勤務の組の人どうしで部屋や寮を分けると、睡眠のトラブルを減らせる
- 夜勤明けに眠れる遮光と防音、共用部分の時間のルールを整える
- 交替の時間の出入りの音は、近隣の苦情になりやすい
- 工業団地の近くに物件が少ない場合は、範囲を広げ、送迎や自転車での通勤とセットで考える
- 生産量による人数の増減に備えて、住まいの数を調整できるようにする
住まいに求める条件は、工場の場所や勤務の形によって変わります。実際の交替勤務の形に合わせて、住まいを選んでください。