飲食店で働く外国籍スタッフは、店が閉まったあとの深夜に帰宅することが多く、早朝の仕込みに入る日もあります。店舗は駅前や繁華街にあることが多いため、近くに住もうとすると家賃が高くなりがちです。チェーン店では、別の店舗への異動もあります。
この記事では、外食業分野で働く外国籍スタッフの住まいを用意するときに、働き方に合わせて確認したいポイントを解説します。
結論:「深夜でも安全に帰れる距離」と「家賃」のバランスで選び、異動にも対応できる形にする
外食の外国籍スタッフの住まいは、閉店後の深夜でも、徒歩や自転車で安全に帰れる距離にあることが大切です。一方で、店舗のすぐ近くは家賃が高いことが多いため、少し離れた住宅地まで範囲を広げて、家賃とのバランスを考えましょう。
チェーン店で店舗の異動がある場合は、異動の範囲を本人に伝え、住み替えにも対応しやすい社宅の形にしておくと安心です。
外食業分野は国内での採用が中心になりやすい
外食業分野では、受入れの上限に近づいたことから、2026年4月に海外から呼ぶための在留資格認定証明書の交付が一時的に止まる措置がとられました。在留期間の更新や、同じ分野での転職は対象外とされています。そのため、留学生からの採用や、国内の別の店から転職してくる人の受入れが中心になりやすく、住まいの面では「今の住まいからの引っ越し」の段取りが大切になります。措置の内容は特定技能の受入れ見込数と上限|受付が止まる分野が出たときの備えで解説しています。最新の扱いは、出入国在留管理庁の発表をご確認ください。
外食の働き方が住まいに与える影響
| 働き方の特徴 | 住まいへの影響 |
|---|---|
| 閉店後に深夜帰宅する | 終電やバスがない時間に帰ることがある。徒歩や自転車で帰れる距離が望ましい |
| 早朝の仕込みがある日もある | 深夜と早朝の両方で通える距離と手段が必要 |
| 店舗が駅前や繁華街にある | 近くは家賃が高い。夜は人通りが多い一方、酔った人とのトラブルなどにも注意 |
| 店舗の異動がある | 異動先によっては通勤が難しくなり、住み替えが必要になる |
| シフトが人によって違う | ルームシェアでは、帰宅の時間がばらばらになりやすい |
住まい選びで確認したいこと
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 店舗からの距離と帰宅の手段 | 閉店後に徒歩や自転車で帰れるか。終電に間に合わない日の帰り方 |
| 夜道の安全 | 帰り道に街灯や人通りがあるか。実際に深夜の時間帯に確認すると安心 |
| 防犯 | 夜に一人で帰宅することを考え、1階を避ける、オートロックがあるなどの条件 |
| 家賃の水準 | 店舗の近くと、少し離れた住宅地で家賃を比べる |
| 建物の造り | 深夜の帰宅の音が近隣に響きにくいか |
| 駐輪場 | 自転車で通う場合、駐輪場があるか |
住まいの防犯は住まいの防犯と詐欺への注意|鍵・訪問販売・電話、自転車で通うときのルールは自転車のルールと防犯登録|青切符の導入で変わったことで解説しています。
深夜の帰宅の音は、近隣の苦情になりやすい
深夜に帰宅したあとのドアの開け閉め、シャワーや洗濯機の音、電話の話し声は、近隣の苦情の原因になりやすいものです。夜遅い時間の洗濯機の使用を控える、ドアを静かに閉めるなど、深夜の帰宅を前提にしたルールを入居のときに伝えておきましょう。苦情を受けたときの対応は住まいの騒音の苦情を受けたとき|聞き取りから改善までをご覧ください。
店舗の異動と住まい
- 異動の範囲を最初に伝える。どの範囲の店舗に異動する可能性があるかを、採用のときに本人に伝えておきます。
- 社宅は会社の名義で借りておく。会社が借りた社宅であれば、異動にあわせた住み替えを会社の判断で進めやすくなります。
- 異動先から通えるかを判断する。今の住まいから深夜でも安全に帰れるかを基準に、住み替えるかどうかを決めます。
- 住み替えたら届出をする。新しい住まいに移ったら、14日以内に住所の届出をします。
引っ越しのときの流れは外国籍スタッフから「引っ越したい」と言われたら|支援担当者がやることで解説しています。個室とルームシェアの選び方は社宅は1Kとルームシェア、どちらで用意する?費用と定着で比べる選び方も参考になります。シフトがばらばらな外食では、個室の方が暮らしやすいこともあります。
留学生や転職者を受け入れるときは、引っ越しの時期を合わせる
留学生のアルバイトから採用する場合や、国内の別の店から転職してくる場合は、今の住まいからいつ引っ越すかを、在留資格の手続きの時期と合わせて考えます。学生寮は卒業とともに出なければならないこともあります。留学生の採用の流れは留学生を特定技能で採用するとき|在留資格変更と引っ越しのタイミング、転職者の受入れは国内転職の特定技能外国人を受け入れるとき|在留資格変更と引っ越しの進め方をご覧ください。
外食の外国籍スタッフの住まいのチェックリスト
- ☐ 閉店後でも、徒歩や自転車で帰れる距離にした
- ☐ 帰り道を深夜の時間帯に確認した
- ☐ 1階を避ける、オートロックなど、防犯の条件を確認した
- ☐ 店舗の近くと少し離れた住宅地で、家賃を比べた
- ☐ 深夜の帰宅の音についてのルールを伝えた
- ☐ 店舗の異動の範囲を本人に伝えた
- ☐ 留学生や転職者の場合、引っ越しの時期を在留資格の手続きと合わせた
まとめ
- 外食の仕事は閉店後の深夜帰宅が多い。徒歩や自転車で安全に帰れる距離を優先する
- 店舗の近くは家賃が高い。少し離れた住宅地まで範囲を広げ、家賃とのバランスを考える
- 深夜の帰宅の音は近隣の苦情になりやすい。入居のときにルールを伝える
- 店舗の異動がある場合は、範囲を伝え、会社名義の社宅で住み替えに対応しやすくする
- 外食業分野は国内での採用が中心になりやすい。引っ越しの時期を在留資格の手続きと合わせる
住まいに求める条件は、店舗の場所や営業時間、働き方によって変わります。実際の勤務の形に合わせて、住まいを選んでください。