特定技能の定期届出や随時届出、外国籍スタッフ本人の勤務先の変更の届出など、出入国在留管理庁への届出は、受入れや支援の中で何度も出てきます。窓口に持参したり郵送したりする方法もありますが、出入国在留管理庁の「電子届出システム」を使えば、オンラインで届け出ることができます。
この記事では、電子届出システムで届け出られる手続きと、利用を始めるまでの流れ、使うときの注意点を、支援担当者向けに解説します。
結論:先に利用の登録を済ませ、届出の期限に慌てないようにする
電子届出システムを使うには、事前に利用者の登録と利用の申出が必要です。届出の期限が迫ってから登録を始めると、手続きが間に合わないことがあります。受入れが決まったら、早めに登録を済ませておきましょう。
また、電子届出システムで出せるのは出入国在留管理庁への届出です。住所の届出は市区町村、外国人雇用状況の届出はハローワークと、届け出る先が違う手続きもあるため、混同しないよう注意が必要です。
電子届出システムで届け出られる主な手続き
| 届け出る人 | 主な届出 |
|---|---|
| 外国籍スタッフ本人 | 所属機関に関する届出(勤務先の名称・所在地の変更、契約の終了・新しい契約など)、配偶者に関する届出 |
| 受入れ企業(所属機関) | 中長期在留者の受入れに関する届出、本人に代わって行う所属機関の名称・所在地の変更の届出 |
| 特定技能所属機関・登録支援機関 | 定期届出、随時届出など。複数の届出をまとめて出す一括届出にも対応 |
特定技能の定期届出と随時届出の内容は定期届出の期限と書き方|提出前に確認したいポイントと随時届出が必要になるのはどんなとき?ケース別の期限と届出先、会社の名称や所在地が変わったときの届出は受入れ企業の名称や所在地が変わったとき|届出と社宅の契約名義の変更で解説しています。
利用を始めるまでの流れ
- 利用者の登録をする。電子届出システムのウェブサイトから、利用者の情報を登録します。
- 利用の申出をする。受入れ企業や登録支援機関などの所属機関は、オンラインで利用の申出ができます。オンラインで行えない場合は、利用申出書を地方出入国在留管理官署に提出します。
- 届出を入力して送信する。届出の種類を選び、必要な内容を入力して送信します。
- 届出の状況を確認する。送信した届出の履歴や処理の状況を、システム上で確認できます。
外国籍スタッフ本人の登録の手順が変わっている
外国籍スタッフ本人(中長期在留者)がこれから新しく利用する場合は、2026年1月5日以降、「利用者登録」をしたうえで「利用申出」を行う流れになっています。2025年中に利用したことがある人は、これまでのIDとパスワードでそのまま届け出られます。本人が届出をするときは、どちらにあたるかを確認しましょう。
使うときの注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 届け出る人を確認する | 所属機関に関する届出は本人が出すもの、定期届出・随時届出は受入れ企業が出すもの。誰の届出かを取り違えない |
| 期限は変わらない | オンラインでも、届出の期限(14日以内など)は同じ。早めに出す |
| 入力内容を確認する | 在留カードの番号、氏名の表記、日付などを、在留カードと照らし合わせて確認する |
| 届出の控えを残す | 送信した内容と日時を記録として保存しておく |
| IDとパスワードの管理 | 担当者が替わっても使えるよう、会社として管理の方法を決めておく |
本人の届出は日本語の画面で入力するため、本人だけでは難しいことがあります。支援担当者が一緒に画面を見ながら入力を手伝うと確実です。手伝った届出の内容と日時は、支援の記録として残しておきましょう。記録の残し方は相談・苦情対応の記録の残し方|支援実施状況の確認に備えるで解説しています。
電子届出システムで出せない届出もある
引っ越したときの住所の届出は、出入国在留管理庁ではなく、新しい住所の市区町村の窓口で行います。また、外国人を雇い入れたり離職したりしたときの外国人雇用状況の届出は、ハローワークへの届出です。「入管にオンラインで出したから大丈夫」と思い込まないよう、届け出る先を確認しましょう。住所の届出は住所が変わったときの届出まとめ|在留カード・住民票・勤務先、外国人雇用状況の届出は外国人雇用状況の届出|派遣会社が出すハローワークへの届出で解説しています。
転職や引っ越しが重なるとき
外国籍スタッフが転職して引っ越す場合は、本人の所属機関に関する届出(前の会社との契約の終了と、新しい会社との契約)、受入れ企業の届出、市区町村での住所の届出と、いくつもの届出が重なります。届出ごとに、誰が、どこへ、いつまでに出すかを一覧にしておくと漏れを防げます。転職者を受け入れるときの流れは国内転職の特定技能外国人を受け入れるとき|在留資格変更と引っ越しの進め方で解説しています。
| 届出 | 届け出る人 | 届け出る先 |
|---|---|---|
| 所属機関に関する届出 | 本人 | 出入国在留管理庁(電子届出システムも可) |
| 特定技能の随時届出(雇用契約の締結・終了など) | 受入れ企業 | 出入国在留管理庁(電子届出システムも可) |
| 住所の届出(転入・転居) | 本人 | 市区町村 |
| 外国人雇用状況の届出 | 受入れ企業 | ハローワーク |
電子届出システムを使うときのチェックリスト
- ☐ 受入れ企業(所属機関)として、利用者の登録と利用の申出を済ませた
- ☐ 本人の届出をオンラインで出す場合、本人の登録の状況を確認した
- ☐ 届出ごとに、届け出る人と期限を確認した
- ☐ 在留カードと照らし合わせて、入力内容を確認した
- ☐ 送信した届出の控えを保存した
- ☐ IDとパスワードの管理の方法を、会社として決めた
- ☐ 市区町村やハローワークへの届出など、別の届け出る先の手続きも確認した
まとめ
- 電子届出システムでは、特定技能の定期届出・随時届出や、本人の所属機関に関する届出などをオンラインで出せる
- 使うには事前の利用者の登録と利用の申出が必要。受入れが決まったら早めに済ませる
- 本人がこれから新しく使う場合は、2026年1月から利用者登録と利用申出の流れになっている
- オンラインでも届出の期限は同じ。入力内容を確認し、控えを残す
- 住所の届出は市区町村、外国人雇用状況の届出はハローワーク。届け出る先を取り違えない
電子届出システムの使い方や届け出られる手続きは、変わることがあります。最新の情報は、出入国在留管理庁の電子届出システムのページでご確認ください。操作の問い合わせ先も、同じページに案内されています。