日本の夏は蒸し暑く、冬は地域によって厳しく冷え込みます。暑い国から来たスタッフは冬の寒さに、寒い国から来たスタッフは夏の湿気に戸惑うことがあります。季節の変化に住まいでどう対応すればよいかを知らないと、体調を崩したり、部屋にカビが広がったりする原因になります。
この記事では、外国籍スタッフに伝えておきたい夏と冬の住まいでの過ごし方と、季節ごとの注意点を解説します。
結論:夏は「エアコンをためらわない」、冬は「暖房の安全と換気」を伝える
夏は、電気代を気にしてエアコンを使わずに熱中症になるケースがあります。暑い日は我慢せずにエアコンを使うこと、水分と塩分をとることを伝えましょう。
冬は、暖房器具を安全に使うことと、換気をして結露やカビを防ぐことが大切です。寒さの厳しい地域では、水道管の凍結にも注意が必要です。どちらの季節も、光熱費が高くなることをあらかじめ伝えておくと、本人も安心して冷暖房を使えます。
夏の注意点
室内でも熱中症になる
熱中症は、屋外だけでなく室内でも起こります。特に、閉め切った部屋で夜にエアコンを止めて寝ると、気づかないうちに体温が上がることがあります。暑さが厳しい日には、国から熱中症警戒アラートなどが出されます。スマートフォンの通知やテレビの情報に注意するよう伝えましょう。
- 暑い日は、夜も含めてエアコンを使う
- のどが渇く前に、こまめに水分と塩分をとる
- 体調がおかしいと感じたら、涼しい場所で休み、ひどい場合はすぐに連絡する
職場でも、熱中症への対策が事業者に求められています。仕事中に体調が悪くなったときにすぐ報告できるよう、受入れ企業とも連携しておきましょう。病院のかかり方や救急の連絡先は病院のかかり方と健康保険|入国直後に伝えることでまとめています。
湿気とカビ
日本の梅雨から夏は湿度が高く、部屋の中にカビが生えやすくなります。浴室の換気扇を回す、洗濯物を部屋に干すときは換気する、押し入れやクローゼットを時々開けて風を通す、といった習慣を伝えましょう。
冬の注意点
暖房器具の使い方
| 暖房器具 | 気をつけたいこと |
|---|---|
| エアコン(暖房) | 最も安全で使いやすい。リモコンで「暖房」に切り替える方法を見せておく |
| 石油ストーブ・ファンヒーター | 物件によっては使用が禁止されている。使える場合も、1時間に1回程度の換気と、給油のときの火の消し忘れに注意 |
| 電気ストーブ | 周りに燃えやすいものを置かない。寝るときや外出するときは必ず消す |
| 電気毛布・こたつ | 電気代を抑えやすい。つけっぱなしで寝ないよう伝える |
石油ストーブは契約で禁止されていることがある
賃貸物件の中には、火災の危険や結露の原因になることから、石油ストーブや石油ファンヒーターの使用を禁止しているところがあります。使ってよいかを契約書で確認し、禁止されている場合は本人に伝えておきましょう。使える場合も、一酸化炭素中毒を防ぐため、換気を必ず行うよう説明します。
結露とカビ
冬は、外と室内の温度の差で、窓や壁に水滴がつく結露が起こりやすくなります。結露をそのままにしておくと、カビが生えて壁紙やカーテンを傷め、退去のときの原状回復の費用にもつながります。
- 朝、窓についた水滴をふき取る
- 1日に数回、短い時間でも窓を開けて換気する
- 家具は壁から少し離して置く
- 部屋に洗濯物を干すときは、換気扇や除湿機を使う
水道管の凍結
寒さの厳しい地域では、夜の冷え込みで水道管が凍り、水が出なくなったり、管が破れたりすることがあります。冬に長く部屋を空けるときや、強い冷え込みが予想されるときの水抜きの方法を、入居時に管理会社に確認して伝えておきましょう。雪の多い地域での暮らしの注意点は車通勤が前提の地域での住まい探し|地方の受入れで気をつけることでも触れています。
冬の服と寝具
暖かい国から来たスタッフは、冬用の服や寝具を持っていないことがあります。最初の冬を迎える前に、厚手の上着や冬用の布団を用意できるよう、買い物ができる店を案内しましょう。部屋に用意する寝具の考え方は家具・家電はどこまで用意する?最低限そろえたい生活用品リストで解説しています。
季節ごとの光熱費の伝え方
夏と冬は冷暖房で光熱費が上がります。本人が光熱費を負担する場合、思った以上の請求に驚き、冷暖房を我慢してしまうことがあります。季節によって光熱費が変わること、体調を崩すほど我慢しないことを、事前に伝えておきましょう。電気・ガス・水道の手続きと名義の考え方は電気・ガス・水道の開始手続き|入居前に済ませておくことで解説しています。
季節ごとのチェックリスト
夏の前
- ☐ エアコンが冷房で動くか確認した
- ☐ 熱中症の予防と、体調が悪いときの連絡先を伝えた
- ☐ 湿気とカビを防ぐ換気の方法を伝えた
冬の前
- ☐ エアコンが暖房で動くか確認した
- ☐ 使ってよい暖房器具と、使い方の注意を伝えた
- ☐ 結露のふき取りと換気の方法を伝えた
- ☐ 寒い地域では、水道管の凍結を防ぐ方法を伝えた
- ☐ 冬用の服や寝具があるか確認した
季節の変わり目に住まいを訪問して、実際の様子を確かめるのも効果的です。訪問のしかたは寮・社宅の見回り訪問のしかた|確認するポイントと記録で解説しています。
まとめ
- 夏は、電気代を気にせずエアコンを使い、水分と塩分をとるよう伝える
- 夏の湿気と冬の結露はカビの原因。換気の習慣を伝える
- 冬の暖房器具は安全な使い方を説明し、石油ストーブが使えるかは契約で確認する
- 寒い地域では水道管の凍結に注意。水抜きの方法を管理会社に確認しておく
- 季節で光熱費が変わることを事前に伝え、冷暖房を我慢しすぎないようにする
季節の暮らしの注意点は、地域によって大きく異なります。住んでいる地域の気候に合わせて、伝える内容を調整してください。