段階5 就労開始後の支援

住まいの困りごとの相談先|内容別の窓口と、支援担当者が外部につなぐときのコツ

外国籍スタッフの住まいの困りごとは、支援担当者が間に入って解決できることが多い一方で、内容によっては、会社や支援機関だけでは対応しきれないこともあります。契約や費用をめぐる貸主とのトラブル、収入が減って家賃が払えなくなった、部屋探しを何度も断られる、といった場面では、専門の窓口の力を借りた方が早く解決できることがあります。

この記事では、住まいの困りごとの内容別に、相談できる主な窓口と、支援担当者が外部の窓口につなぐときのコツを解説します。

結論:内容に合った窓口を前もって調べておき、本人と一緒につなぐ

住まいの困りごとは、契約や費用のトラブル、生活に困って家賃が払えない、部屋探しで困っている、近隣トラブルや犯罪の心配など、内容によって相談先が違います。いざというときに慌てないよう、地域の窓口を前もって調べて一覧にしておくと安心です。

外部の窓口につなぐときは、本人に窓口の連絡先を渡すだけでなく、事情を整理して、必要なら一緒に相談することが大切です。

困りごとの内容別の主な相談先

困りごと 主な相談先 相談できることの例
契約・敷金・原状回復のトラブル 消費生活センター(消費者ホットライン188)、都道府県の宅地建物取引業の相談窓口、不動産の業界団体の相談窓口 退去時の費用の請求、契約の内容への疑問
法律の問題になりそうなとき 法テラス(日本司法支援センター)、弁護士会の法律相談 立ち退き、損害賠償の請求など。法テラスには多言語での案内もある
収入が減って家賃が払えない 市区町村の生活困窮者の自立相談支援の窓口 家賃の支払いの支え(住居確保給付金など)、生活の立て直しの相談
部屋探しを断られる 居住支援法人、自治体の居住支援の窓口 入居を断られやすい人の部屋探しの手伝い、入居後の見守り
近隣トラブル・犯罪の心配 警察の相談窓口(#9110)、緊急時は110番 つきまとい、嫌がらせ、盗難など
仕事と住まいがからむ問題 労働基準監督署、外国人労働者向けの相談窓口 寮費の不当な差し引き、退職と同時の寮からの退去の強要など
在留の手続き 外国人在留総合インフォメーションセンター 引っ越しの届出、在留の手続きの質問
生活全般・言葉の壁 自治体の外国人相談窓口、国際交流協会 多言語での生活の相談、通訳の案内

窓口の名前や受付の時間、対応できる言語は地域によって違います。本人が暮らす地域の窓口を、市区町村や都道府県のホームページで確認しておきましょう。地域の交流の場や窓口へのつなぎ方は外国籍スタッフの孤立を防ぐ|地域の交流の場や相談窓口につなぐ、自治体の住まいの支援は外国人材の住まいに使える自治体の支援|寮の改修の補助や不動産会社の認定制度の探し方で解説しています。

部屋探しで困ったときは、居住支援の仕組みも

住宅セーフティネット制度では、外国人も住まい探しで配慮が必要な人として位置づけられており、居住支援法人などが部屋探しや入居後の見守りを手伝っています。本人の名義で部屋を探すときに何度も断られる場合は、地域の居住支援法人や自治体の窓口に相談する方法もあります。制度の内容は住宅セーフティネット制度は外国籍スタッフの住まい探しに使える?|2025年10月の改正と保証会社の認定制度をご覧ください。

外部の窓口につなぐときのコツ

  • 事情を時系列で整理する。いつ、何があったか、誰とどんなやり取りをしたかをまとめておくと、窓口で話が早く進みます。
  • 書類をそろえる。契約書、請求書、写真、やり取りのメッセージなど、手元の資料を持っていきます。
  • 言葉の手配をする。多言語の窓口か、通訳が使えるかを前もって確認します。
  • 本人の了解を得る。本人の事情を外部に伝えるときは、何を伝えるかを本人と確認します。
  • 結果を確認して記録する。相談したあとの結果と、次にやることを確認し、記録に残します。

相談の記録の残し方は相談・苦情対応の記録の残し方|支援実施状況の確認に備える、住まいのトラブルへの基本の対応は外国籍スタッフの住まいのトラブル対応|騒音・ゴミ・退去時の原状回復で解説しています。

会社と本人の利害がぶつかる相談は、外部の窓口を案内する

寮費の差し引きや寮からの退去など、会社と本人の利害がぶつかる困りごとでは、本人が会社の担当者に相談しにくいことがあります。そうした場合に備えて、会社の外の相談窓口も本人に伝えておきましょう。外部に相談できる道があることは、本人の安心にもつながります。

窓口の一覧を、住まいの資料に入れておく

地域の相談窓口の名前と連絡先、対応できる言語を一覧にして、入居時に渡す住まいの資料に入れておくと、本人がいつでも確認できます。家賃が払えなくなったときの対応は外国籍スタッフの家賃滞納が起きたとき|原因の聞き取りと支払いの立て直し、退去の費用のトラブルを防ぐ確認は社宅の退去の立ち会い|原状回復の費用で揉めないための確認、詐欺や犯罪への注意は住まいの防犯と詐欺への注意|鍵・訪問販売・電話もご覧ください。

相談先を整えておくためのチェックリスト

  • ☐ 本人が暮らす地域の外国人相談窓口と国際交流協会を調べた
  • ☐ 消費生活センターや法律相談の窓口を確認した
  • ☐ 生活に困ったときの自立相談支援の窓口を確認した
  • ☐ 部屋探しで困ったときの居住支援法人や自治体の窓口を確認した
  • ☐ 警察の相談窓口と、緊急時の連絡先を本人に伝えた
  • ☐ 会社の外の相談窓口も本人に伝えた
  • ☐ 窓口の一覧を、住まいの資料に入れた
  • ☐ 外部に相談したときの結果を記録している

まとめ

  • 住まいの困りごとは、内容によって相談できる窓口が違う
  • 契約や費用のトラブル、生活の困りごと、部屋探し、近隣トラブル、仕事と住まいの問題など、内容別に相談先を調べておく
  • 外部の窓口につなぐときは、事情と書類を整理し、言葉の手配をして、本人の了解を得る
  • 会社と本人の利害がぶつかる相談に備え、会社の外の窓口も伝えておく
  • 窓口の一覧を住まいの資料に入れ、相談の結果を記録する

相談窓口の名前や受付の内容は、地域や時期によって変わることがあります。最新の情報は、各窓口や自治体のホームページでご確認ください。

次の段階 6. 届出・更新

このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。