段階3 住まいの確保

女性の外国籍スタッフの住まい|防犯を考えた物件選びと、寮で配慮したいこと

介護や食品工場、宿泊など、女性の外国籍スタッフが多く働く分野が増えています。女性のスタッフを受け入れるときは、住まいの防犯や、男性のスタッフと同じ建物に住む場合の配慮など、男性のスタッフとは違う点にも気を配る必要があります。

来日したばかりのスタッフは、日本の街の様子や、危ない場所の見分け方がまだ分かりません。この記事では、女性の外国籍スタッフの住まいを用意するときに確認したい防犯の条件と、寮で配慮したいことを解説します。

結論:「建物の防犯」「夜の帰り道」「相談しやすさ」の3つを確認する

女性のスタッフの住まいでは、建物の防犯の設備に加えて、職場から住まいまでの夜の帰り道を確認することが大切です。シフト勤務で夜遅くに帰る場合は、昼間の内見だけでは分からないことがあります。

また、住まいで困ったことや怖い思いをしたときに、相談しやすい担当者がいることも安心につながります。物件選びの段階で、本人の希望を聞いておきましょう。

物件選びで確認したい防犯の条件

確認すること ポイント
部屋の階数 1階は外から入られやすい。2階以上が選べるか確認する
建物の入口 オートロックやモニター付きインターホンがあるか
玄関の鍵 補助錠やドアチェーンがあるか。入居前に鍵を交換したか
窓とベランダ 窓の鍵の状態。ベランダが外や隣の建物から見えやすくないか
共用部の明るさ 廊下や階段、駐輪場、ゴミ置き場に明かりがあるか
防犯カメラ 建物の入口などに防犯カメラがあるか

内見のときの確認の仕方は外国籍スタッフの社宅の内見|本人の代わりに確認したいポイントと写真の撮り方、入居者が替わるときの鍵の交換は社宅の鍵の管理|合鍵・紛失・入居者が替わるときの交換で解説しています。

夜の帰り道は、夜の時間に確かめる

物件の内見は昼間に行うことが多いですが、夜の帰り道の様子は昼間とは大きく違います。シフトの終わる時間に合わせて、職場から住まいまでの道を歩いてみるか、受入れ企業の担当者に様子を聞いておきましょう。街灯の少ない道や、人通りのない公園の横を通らなければならない場合は、別の道を案内したり、送迎を考えたりする必要があります。職場の周りの住環境の確かめ方は受入れ前に確認したい職場周辺の住環境|物件が少ない地域の見極め方もご覧ください。

寮で配慮したいこと

場面 配慮したいこと
男女の住まいの分け方 男女で別の建物にするのが望ましい。同じ建物の場合は、階や部屋を分け、浴室やトイレ、洗面所を共用にしない
部屋の鍵 ルームシェアでも、それぞれの個室に鍵がかけられるようにする
洗濯物の干し方 外から見える場所に干すと、女性が住んでいると分かってしまう。室内干しや乾燥機の利用も考える
来客のルール 異性の来客や宿泊のルールを、入居者全員に同じように決めて伝える
見回りの訪問 部屋を訪ねるときは前もって連絡し、できれば女性の担当者が同行する

寮の部屋割りの考え方は国籍の違うスタッフが同じ寮に住むとき|部屋割りの考え方とトラブルを防ぐ工夫、ルームシェアの広さの基準は複数名を同時に受け入れるときの住まい|ルームシェアの広さと契約の注意点で解説しています。

担当者や管理会社が一人で部屋に入らない

設備の点検や見回りであっても、男性の担当者や管理会社の人が、女性のスタッフが一人でいる部屋に入ることは、本人を不安にさせることがあります。部屋に入る必要があるときは、前もって日時を伝えて了解を得て、二人以上で訪問するか、女性の担当者が立ち会うようにしましょう。

本人に伝えたい防犯の習慣

  • 玄関を開ける前に相手を確かめる。インターホンのモニターやドアスコープで確かめ、知らない人にはドアを開けないよう伝えます。
  • 郵便受けや表札に、名前を出しすぎない。郵便物が届くよう名前は必要ですが、フルネームでなくてもよいか管理会社に確認します。
  • 夜道ではスマートフォンを見ながら歩かない。明るく人通りのある道を選ぶよう伝えます。
  • 困ったときの連絡先を登録する。警察の110番、担当者の連絡先、近くの交番の場所を伝えておきます。

住まいの防犯や詐欺への注意は住まいの防犯と詐欺への注意|鍵・訪問販売・電話もご覧ください。

相談できる人を決め、記録を残す

住まいで怖い思いをしたり、同じ寮の人との関係で困ったりしても、本人から言い出しにくいことがあります。女性の担当者や、本人の母語で話せる相談先を決めておくと、困りごとを早く知ることができます。相談を受けたときは、内容と対応を記録に残しましょう。入居前に本人の希望を聞くときは入国前に本人と住まいの条件をすり合わせる|オンライン面談で聞くこと、相談の記録の残し方は相談・苦情対応の記録の残し方|支援実施状況の確認に備えるをご覧ください。

女性の外国籍スタッフの住まいのチェックリスト

  • ☐ 2階以上、オートロック、モニター付きインターホンなど、防犯の条件を確認した
  • ☐ 入居前に鍵を交換した
  • ☐ シフトの終わる時間に合わせて、夜の帰り道の様子を確かめた
  • ☐ 男女の住まいを分け、浴室やトイレを共用にしていない
  • ☐ ルームシェアでも、個室に鍵がかけられる
  • ☐ 部屋を訪ねるときのルール(前もって連絡、二人以上で訪問)を決めた
  • ☐ 防犯の習慣と、困ったときの連絡先を本人に伝えた
  • ☐ 相談しやすい担当者や、母語で話せる相談先を決めた

まとめ

  • 女性のスタッフの住まいでは、建物の防犯、夜の帰り道、相談しやすさの3つを確認する
  • 2階以上、オートロック、補助錠、共用部の明るさなど、防犯の条件を物件選びで確かめる
  • 男女の住まいは分け、同じ建物の場合も浴室やトイレを共用にしない
  • 部屋を訪ねるときは前もって連絡し、二人以上か女性の担当者の立ち会いで訪問する
  • 相談しやすい担当者を決め、相談の内容と対応を記録に残す

物件の防犯の設備や条件は、地域や建物によって異なります。具体的な物件選びは、手配を頼む不動産会社とご相談ください。

次の段階 4. 入国・生活の立ち上げ

このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。