段階3 住まいの確保

外国籍スタッフの社宅の内見|本人の代わりに確認したいポイントと写真の撮り方

海外から来日するスタッフの社宅は、本人が来日前に部屋を見ることができないため、支援担当者や受入れ企業の担当者が本人の代わりに内見することが多くあります。間取り図や広告の写真だけで決めると、「日当たりが悪い」「周りがうるさい」「携帯の電波が入らない」など、住んでから分かる問題が出てくることもあります。

この記事では、本人の代わりに社宅を内見するときに確認したいポイントと、本人に部屋の様子を伝える写真や動画の撮り方を解説します。

結論:「部屋の中」「建物」「周りの環境」の3つを、本人の生活を想像しながら見る

内見では、部屋の広さや設備だけでなく、建物の共用部分の管理の状態や、職場までの道のりや買い物の場所など周りの環境も確認しましょう。本人がその部屋で毎日をどう過ごすかを想像しながら見ると、見落としが減ります。

そして、写真と動画で記録し、本人に見せて確認してもらうことで、来日後の「思っていたのと違う」を防げます。

部屋の中で確認したいこと

場所 確認したいこと
部屋全体 実際の広さの感覚、日当たり、窓からの眺め、においやカビ
キッチン コンロの口数と種類(ガス・IH)、換気扇、流しの広さ、冷蔵庫を置く場所
浴室・トイレ 水の出と流れ、排水口のにおい、換気扇、カビ
洗濯機 洗濯機を置く場所が室内にあるか、ベランダか。給水と排水の位置
収納 押し入れやクローゼットの大きさ。人数分の荷物が入るか
コンセント 数と位置。エアコン用のコンセント
エアコン・給湯器 付いているか、動くか、古すぎないか
窓・鍵 窓の鍵、網戸、玄関の鍵の種類
携帯の電波 部屋の中で携帯電話の電波が入るか
インターネット インターネット無料か、回線を引けるか

インターネット環境の考え方は携帯電話とネット回線の契約|入国直後に困らないための準備、結露やカビの出やすさは外国籍スタッフの夏と冬の暮らし|熱中症・暖房・結露も参考になります。

建物で確認したいこと

周りの環境で確認したいこと

確認したいこと 見るポイント
職場までの道のり 実際に歩いたり自転車で走ったりして、時間と安全を確かめる。夜の暗さも
駅・バス停 距離と、朝夕の本数
買い物の場所 スーパー、コンビニ、ドラッグストアまでの距離
病院 近くの内科や歯科
周りの音やにおい 工場、線路、幹線道路、飲食店などの近さ

職場の周りの住環境の考え方は受入れ前に確認したい職場周辺の住環境|物件が少ない地域の見極め方で解説しています。

本人に伝える写真・動画の撮り方

  • 玄関から順に動画で歩く。玄関から部屋の奥まで、歩きながら動画を撮ると、広さや配置が伝わりやすくなります。
  • 部屋の四隅から写真を撮る。部屋の角から対角に向けて撮ると、広さが分かります。
  • 設備は近くで撮る。キッチン、浴室、トイレ、洗濯機を置く場所、収納の中を撮ります。
  • 窓からの眺めと外観を撮る。建物の外観、ゴミ置き場、駐輪場、周りの道も撮ります。
  • 職場までの道も撮る。道のりの様子や、近くのスーパーなども撮っておくと、本人が生活を想像しやすくなります。

内見の写真は、入居時の記録とは分けて考える

内見の写真は、本人に部屋を紹介するためのものです。入居の日には、あらためて傷や汚れを記録する写真を撮り、チェックシートにまとめましょう。退去のときの費用の精算で必要になります。記録の作り方は入居時の部屋の写真記録とチェックシートの作り方で解説しています。

内見のあとに本人に確認したいこと

写真や動画を本人に見せて、気になる点がないかを確認しましょう。ルームシェアの場合は、どの部屋を誰が使うかもあわせて話し合います。本人の希望の聞き方は入国前に本人と住まいの条件をすり合わせる|オンライン面談で聞くことで解説しています。

気になる点は契約の前に確かめる

内見で気になった点(設備の不具合、においやカビ、音など)は、契約の前に管理会社に確認し、修理や清掃をしてもらえるかを相談しましょう。契約したあとでは、対応してもらえないこともあります。

遠方の物件で担当者が内見に行けない場合は、外国籍の方の住まいの手配に慣れた不動産会社に、写真や動画の用意を頼む方法もあります。住まいの手配を不動産会社に任せるとき|登録支援機関・派遣会社が確認したいことも参照してください。

内見のチェックリスト

  • ☐ 部屋の広さ、日当たり、におい、カビを確認した
  • ☐ キッチン、浴室、トイレ、洗濯機の置き場、収納を確認した
  • ☐ コンセント、エアコン、給湯器、鍵を確認した
  • ☐ 携帯の電波とインターネット環境を確認した
  • ☐ ゴミ置き場、駐輪場、郵便受け、共用部分の管理を確認した
  • ☐ 職場までの道のりと、買い物の場所を確認した
  • ☐ 写真と動画を撮り、本人に見せて確認してもらった
  • ☐ 気になる点を、契約の前に管理会社に相談した

まとめ

  • 海外から来るスタッフの社宅は、担当者が本人の代わりに内見することが多い
  • 部屋の中だけでなく、建物の共用部分と周りの環境も、本人の生活を想像しながら見る
  • 携帯の電波やインターネット、職場までの道のりなど、住んでから分かる点も確認する
  • 玄関から歩く動画や、部屋の四隅からの写真で、本人に部屋の様子を伝える
  • 気になる点は契約の前に管理会社に相談する

内見で確認したいことは、本人の生活習慣や勤務の形によっても変わります。本人の希望を聞いたうえで、必要な点を確かめてください。

次の段階 4. 入国・生活の立ち上げ

このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。