段階4 入国・生活の立ち上げ

携帯電話とネット回線の契約|入国直後に困らないための準備

外国籍スタッフが日本で暮らし始めるとき、携帯電話は銀行口座と並んで最初に必要になるものです。職場との連絡、家族とのビデオ通話、地図や翻訳アプリ、銀行や行政の手続きの連絡先。携帯電話がないと、生活のあらゆる場面で困ることになります。

一方で、携帯電話の契約には在留カードや支払い方法が必要で、入国してすぐには契約できないこともあります。この記事では、携帯電話とインターネット回線の契約で支援担当者が知っておきたいことと、入国直後に連絡が取れなくならないための準備を解説します。

結論:「契約できるまでの連絡手段」と「住まいのWi-Fi」を先に用意する

携帯電話の契約は、住居地の届出と銀行口座の開設が済んでからになることが多く、入国から数日から1週間ほどかかります。その間に連絡が取れなくならないよう、一時的に使えるSIMやWi-Fiを用意しておくことが大切です。

あわせて、住まいにインターネット環境があるかを入居前に確認しておきましょう。光回線は申し込みから使えるようになるまで時間がかかることがあるため、住まいの手配と同時に考えておくと安心です。入国直後の手続きの順番は入国直後の生活立ち上げチェックリスト|住居地の届出・口座・携帯の順番でまとめています。

携帯電話の契約に必要なもの

必要なもの 注意点
在留カード 住所欄に今の住所が書かれていること。住居地の届出を済ませてから契約する
パスポート 携帯会社によっては、在留カードとあわせて提示を求められる
支払い方法 本人名義の銀行口座かクレジットカード。口座振替の手続きにキャッシュカードや通帳が必要なこともある
連絡先 勤務先や支援担当者の連絡先を聞かれることがある

携帯電話の契約には支払い方法が、銀行口座の開設には連絡先の電話番号が必要になることがあり、どちらを先にするかで足止めされることがあります。口座開設の進め方は銀行口座が作れないときの対処法|断られやすい理由と準備で解説しています。

在留期間と端末の分割払い

在留期間の残りが短い場合、携帯電話の本体を分割払いで買えなかったり、契約自体を断られたりすることがあります。入国直後は在留期間が十分に残っていることが多いですが、在留期間の更新の前に機種を変えようとして断られることもあります。在留カードの見方は在留カードの見方|就労制限・在留期限・住所欄で確認することで解説しています。

本人確認のルールが変わっている

携帯電話を悪用した詐欺を防ぐため、携帯電話の契約のときの本人確認のルールが厳しくなっています。

契約の方法 変更の内容
オンライン・郵送での契約 2026年4月1日から、本人確認書類の画像を送る方法が廃止され、スマートフォンで在留カードなどのICチップを読み取る方法などに変わった
店頭での契約 2027年4月1日から、本人確認書類を目で見て確認するだけの方法が廃止され、ICチップの読み取りが原則になる予定

写真付きの在留カードはICチップを読み取って本人確認ができます。ただし、ICチップから読み取った住所と、実際の住所が違っていると手続きが進みません。引っ越したら住所の変更の届出を済ませてから契約するよう伝えておきましょう。住所が変わったときの届出は住所が変わったときの届出まとめ|在留カード・住民票・勤務先で解説しています。

オンラインの格安プランは、本人だけでは難しいことも

料金が安いオンライン専用のプランは、手続きがすべて日本語のアプリやウェブサイトで、ICチップの読み取りもスマートフォンで本人が行います。日本語に慣れていない人には難しいことがあるため、最初の契約は店頭で、母国語の案内がある携帯会社や外国人向けのサービスを選ぶのも一つの方法です。

契約できるまでの連絡手段

  • 一時的なSIMを用意する。データ通信のみのプリペイドSIMなら、入国直後でも使い始めやすくなります。
  • 住まいのWi-Fiを使えるようにしておく。入居の日からWi-Fiが使えれば、母国のアプリで家族や職場と連絡が取れます。
  • 連絡方法を決めておく。契約までの間は、支援担当者とどのアプリで連絡を取るかを入国前に決めておきます。

本人が母国で使っていたスマートフォンを日本でも使う場合は、日本の携帯会社の回線で使えるかを事前に確認しておきましょう。端末によっては、日本の回線では一部の電波がつかめないことがあります。

住まいのインターネット環境

外国籍スタッフにとって、住まいのインターネットは家族との連絡や娯楽のために欠かせないものです。住まいを選ぶときに、どのようなネット環境があるかを確認しておきましょう。

種類 特徴 注意点
インターネット無料の物件 入居の日から使えることが多く、手続きがいらない 建物全体で回線を分け合うため、時間帯によっては遅くなることがある
光回線 速くて安定している 申し込みから工事まで数週間かかることがある。契約期間の途中で解約すると費用がかかることがある
置くだけのWi-Fi(ホームルーター) 工事がいらず、届いたらすぐに使える 建物や地域によって速さが変わる

ルームシェアの社宅では、入居者が入れ替わってもそのまま使えるよう、会社名義でネット回線を契約しておく方法もあります。その場合は、費用を誰が負担するのかを社宅のルールとして決めておきましょう。

入居の日からWi-Fiが使える住まいを選ぶ

入国直後のスタッフにとって、入居したその日からWi-Fiが使えることは、とても大きな安心につながります。インターネット無料の物件を選ぶ、入居前に光回線やホームルーターを手配しておく、といった準備を、住まいの手配と一緒に進めておくのがおすすめです。

契約のあとに伝えておきたいこと

  • 料金の目安と支払いの期日。思ったより高い請求が来て困らないよう、毎月の料金の目安を伝えます。
  • 携帯電話を人に渡さない、売らない。自分名義の携帯電話やSIMを他人に渡すと、犯罪に使われ、本人が処罰されることがあります。詳しくは住まいの防犯と詐欺への注意|鍵・訪問販売・電話をご覧ください。
  • 電話番号が変わったら知らせる。職場、支援担当者、管理会社、銀行に新しい番号を伝えます。
  • 料金を払わずにいると、次の契約ができなくなる。携帯電話の料金の未払いは、その後の携帯電話や賃貸の契約にも影響することがあります。

帰国・退職のときの解約

帰国が決まったら、携帯電話とインターネット回線は帰国の前に必ず解約します。解約しないまま帰国すると、料金の請求が続き、未払いのまま残ってしまいます。

  • 携帯電話の本体を分割払いで買っている場合は、残りの代金をどうするか確認する
  • 光回線などは、契約期間の途中の解約で費用がかかることがある。返却が必要な機器も確認する
  • 銀行口座を閉じる前に、最後の料金の引き落としが済むよう順番に気をつける

帰国のときの手続きの段取りは退職・帰国が決まったら|届出と住まいの退去の段取りで解説しています。

携帯電話・ネット回線のチェックリスト

  • ☐ 携帯電話を契約するまでの連絡手段(一時的なSIM、住まいのWi-Fi)を用意した
  • ☐ 住まいのインターネット環境を、入居前に確認した
  • ☐ 住居地の届出を済ませ、在留カードに今の住所が書かれていることを確認した
  • ☐ 在留カード、パスポート、支払い方法をそろえた
  • ☐ 母国語の案内がある携帯会社やサービスを検討した
  • ☐ 料金の目安と支払いの期日を本人に伝えた
  • ☐ 携帯電話やSIMを人に渡したり売ったりしないよう伝えた
  • ☐ 帰国のときは、解約と最後の支払いを済ませるよう伝えた

まとめ

  • 携帯電話の契約は、住居地の届出と口座の開設のあとになることが多い。契約までの連絡手段を用意しておく
  • 契約には、今の住所が書かれた在留カード、パスポート、支払い方法が必要になる
  • 本人確認のルールが厳しくなり、在留カードのICチップを読み取る方法が広がっている
  • 住まいのインターネット環境は入居前に確認し、入居の日からWi-Fiが使えると安心
  • 携帯電話を人に渡さない、料金を滞納しない、帰国前に解約する、の3つを伝える

携帯電話の契約の条件や本人確認の方法は、携帯会社によって異なり、法令の改正で変わることもあります。最新の情報は、各携帯会社や総務省の案内でご確認ください。

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このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。