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退職・帰国が決まったら|届出と住まいの退去の段取り

特定技能外国人の退職や帰国が決まると、受入れ企業と本人の届出に加えて、住まいの解約や退去、銀行や携帯電話の手続きなど、短い期間にやることが一気に重なります。段取りが遅れると、退去後も家賃がかかったり、帰国後に連絡が取れず精算が終わらなかったりします。

この記事では、退職・帰国が決まってから出国するまでにやることを時系列で整理し、届出と住まいの退去の段取りを解説します。

結論:退職日が決まったら、届出と退去を並行して進める

退職日が決まったら、届出の準備と住まいの退去の準備を同時に始めるのが基本です。特に借上げ社宅は、解約の予告が1〜2か月前までに必要なことが多く、退職日が決まってから動き出すと、退去後の家賃がかかってしまいます。

また、本人が帰国すると、日本での手続きや精算の連絡が取りにくくなります。お金の精算や郵便物の扱いなど、出国前に済ませておくべきことを漏れなく確認しましょう。

退職後の進路で、やることが変わる

退職後の進路 住まい 主な手続き
帰国する 退去して出国 届出、住まいの解約、帰国前の各種解約と精算
国内で別の会社に転職する 転職先の住まいへ引っ越す、または今の住まいに住み続ける 届出、在留資格の変更、住所変更
次の仕事がまだ決まっていない 一時的な住まいの確保が必要になることも 届出、転職活動の支援

国内で転職する場合の進め方は、国内転職の特定技能外国人を受け入れるとき|在留資格変更と引っ越しの進め方で解説しています。この記事では、主に帰国する場合を中心に説明します。

会社の都合で退職する場合は転職の支援も

受入れ企業の経営上の理由などで、本人の意思によらずに雇用契約を終える場合は、次の仕事が見つかるよう転職を支援することが義務的支援の一つになっています。求人情報の提供やハローワークへの同行など、支援計画に沿って対応しましょう。

必要な届出

届け出る人 届出 期限
受入れ企業 雇用契約の終了の届出 契約終了から14日以内
受入れ企業 登録支援機関との委託契約の終了の届出(委託している場合) 原則14日以内
本人 所属機関に関する届出(契約の終了) 契約終了から14日以内
本人 海外への転出届(帰国する場合) 出国の前に市区町村へ

行方が分からなくなった、病気やけがで働き続けられなくなったなど、受入れを続けることが難しくなった場合は、別に「受入れ困難」の届出が必要です。届出の種類は随時届出が必要になるのはどんなとき?ケース別の期限と届出先で確認できます。

帰国の旅費について

雇用契約が終わったあと、本人が帰国の旅費を負担できない場合は、受入れ企業が負担し、出国が円滑にできるよう必要な措置をとることが求められています。帰国の予定が分かった時点で、航空券の手配とあわせて確認しておきましょう。

時系列でみる退職・帰国までの段取り

時期 届出・手続き 住まい
退職日が決まったら(1〜2か月前) 退職日と帰国日を本人と確認。帰国の旅費と航空券の手配を確認 借上げ社宅は解約の予告を出す。本人契約は本人から解約の連絡
1か月前 住民税の支払い方法、年金の手続きを確認 退去の立ち会い日を決める。家具・家電の処分方法を決める
2週間前 海外への転出届。銀行・携帯電話の解約日を決める 粗大ゴミの申込み。電気・ガス・水道の停止の連絡
退職日・退去日 給与と精算の内容を本人に説明 退去の立ち会い、鍵の返却
退職後14日以内 受入れ企業と本人の届出 原状回復費用などの精算

帰国日と退去日が近い場合は、退去後から出国までの数日をどこで過ごすかも決めておきます。

住まいの退去の段取り

借上げ社宅の場合

受入れ企業が借主として解約の予告を出します。予告の期間は契約によって異なり、1〜2か月前までとしている物件が多く見られます。予告が遅れると、退去後もその期間分の家賃がかかります。入居から1年未満などで解約すると違約金がかかる物件もあるため、契約書で確認しておきましょう。

退去後に同じ部屋を次のスタッフの住まいとして使う予定があるなら、解約せずに入居者を入れ替えることもできます。入居者の変更に管理会社への届出が必要かどうかを確認しておくと、無駄な解約と再契約を避けられます。

本人契約の場合

本人が貸主や管理会社に解約を伝えます。日本語でのやり取りに不安があれば、支援担当者が同席して進めましょう。敷金の返還や原状回復費用の精算は、退去から少し時間がたってから行われることが多く、帰国後だと連絡や送金が難しくなります。精算の方法と連絡先を、退去の前に管理会社と確認しておくことが大切です。

借上げ社宅と本人契約の違いは、借上げ社宅と本人契約、どちらを選ぶ?費用・手間・退去時の違いでも整理しています。

退去時の原状回復

退去の立ち会いには、できるだけ支援担当者も同席しましょう。本人だけで立ち会うと、説明を十分に理解しないまま費用に同意してしまうことがあります。費用負担の考え方は外国籍スタッフの住まいのトラブル対応|騒音・ゴミ・退去時の原状回復で解説しています。

家具・家電やゴミの置き去りに注意

帰国の直前は荷物の整理が後回しになりがちで、家具・家電やゴミが部屋に残されたまま退去してしまうことがあります。処分には費用がかかり、借主の負担になります。粗大ゴミの収集は申込みから日数がかかることもあるため、早めに処分方法を決めておきましょう。

帰国前に済ませておきたい手続き

  • ☐ 海外への転出届を市区町村に出す
  • ☐ 電気・ガス・水道の停止と、最後の料金の支払い方法を決める
  • ☐ 携帯電話を解約する(端末の分割払いの残りも確認する)
  • ☐ 銀行口座を解約する(給与や敷金の振込が済んでから)
  • ☐ 住民税の支払い方法を決める(出国前にまとめて払う、または納税管理人を決める)
  • ☐ 年金の脱退一時金の請求方法を本人に伝える
  • ☐ 郵便物の扱いを決める(日本郵便の転送は国内の住所あてが前提)
  • ☐ 帰国後の連絡先(メールアドレスやSNS)を確認しておく
  • ☐ 在留カードは出国時に空港で返納することを伝える

銀行口座は、最後の給与や敷金の返還などの入金が済んでから解約します。解約しないまま帰国すると、口座が第三者に悪用されるおそれもあります。口座を他人に譲ったり売ったりすることは法律で禁じられていることも、あわせて本人に伝えておきましょう。

まとめ

  • 退職日が決まったら、届出の準備と住まいの退去の準備を同時に始める
  • 受入れ企業は雇用契約の終了、本人は所属機関に関する届出を、それぞれ14日以内に出す
  • 借上げ社宅は解約の予告期間に注意。次のスタッフが使うなら入居者の入れ替えも検討する
  • 本人契約は、敷金や原状回復の精算方法を退去の前に確認しておく
  • 銀行口座は入金が済んでから解約し、住民税や年金の手続きも出国前に確認する

帰国前の手続きは、本人の状況や住んでいる自治体によって異なります。最終的な確認は、出入国在留管理庁や市区町村、日本年金機構などの公式情報をご確認ください。

このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。