段階5 就労開始後の支援

寮・社宅のNHK受信料|テレビを置くときの契約の考え方、会社と入居者どちらの名義か、帰国のときの手続き

寮・社宅にテレビを置くかどうかを決めるとき、見落としやすいのがNHKの受信料です。テレビ放送を受信できる機器を部屋に置くと、NHKと受信契約を結ぶことが法律で定められています。

外国籍スタッフは、この仕組みを知らないことが多く、訪問を受けて内容が分からないまま契約したり、逆に何もしないまま退去・帰国したりすることがあります。この記事では、寮・社宅のNHK受信料の考え方と、会社が決めておきたいことを解説します。

結論:テレビを用意するかどうかと、契約の名義を先に決め、入居者に説明しておく

会社が備品としてテレビを用意するなら、契約の名義と受信料の負担を会社で決めておく必要があります。入居者が自分でテレビを買う場合は、本人が契約することになることを、入居のときに伝えておきましょう。

テレビ放送を見る必要がなければ、放送を受信するチューナーのない機器を選ぶのも一つの方法です。

テレビを置く形と、契約の考え方

形 契約の考え方 会社が決めること
会社が備品としてテレビを用意する テレビを設置した会社が、部屋ごとに契約するのが一般的 受信料を会社が負担するか、寮費に含めるか
入居者が自分でテレビを買う テレビを設置した入居者本人が契約する 入居のときに、契約が必要になることを伝える
テレビを置かない 放送を受信できる機器がなければ、契約は不要とされる 寮のルールでテレビの持ち込みをどう扱うか
チューナーのないモニターなどを置く 放送を受信できないため、契約は不要とされる インターネットの動画を見られる環境を用意するか

受信料の金額や契約の細かな扱い、携帯電話やカーナビなどテレビ以外の機器の扱いは、NHKの案内で最新の内容を確認してください。

テレビより、インターネットを求める入居者が多い

外国籍スタッフの多くは、テレビよりもスマートフォンで母国の動画やニュースを見ています。寮にテレビを用意するより、インターネットの回線を整えたほうが喜ばれることも少なくありません。何をそろえるかは家具・家電はどこまで用意する?最低限そろえたい生活用品リスト、家電を買うか借りるかは寮・社宅の家具・家電は買うか借りるか|新品・中古・レンタルの比べ方と、故障や処分のときの考え方をご覧ください。

会社がテレビを用意するときに決めておくこと

  • 契約の名義。会社が設置したテレビは、会社の名義で契約するのが一般的です。誰が契約の手続きをするかを決めます。
  • 受信料の負担。会社が負担するか、寮費に含めて入居者から受け取るかを決めます。寮費に含める場合は、入居者に説明して合意を得ます。
  • 備品台帳への記録。どの部屋にテレビがあるかを台帳に記録し、契約と照らし合わせられるようにします。
  • 部屋からテレビを引き上げたとき。テレビを撤去したら、契約の変更や解約の手続きが必要になることがあります。

備品の記録のしかたは寮・社宅の備品台帳のつくり方|家具・家電の記録、故障と買い替えの管理、入居者が替わるときの確認で解説しています。

訪問を受けたときに困らないために

  • 仕組みを入居のときに説明する。テレビを置くと受信契約が必要になること、会社の備品のテレビは会社が対応していることを、本人の言語で伝えます。
  • 分からないときは担当者に連絡する。訪問を受けて内容が分からない場合は、その場で書類に署名せず、担当者に連絡するよう伝えます。
  • 身分を確認する。NHKを名乗る人が来た場合も、身分証を確認するよう伝えます。受信料をかたった詐欺もあるため、その場で現金を払わないようにします。

契約の書類に、内容が分からないまま署名させない

言葉が分からないまま書類に署名すると、本人が何を契約したのか分からず、あとで支払いの請求が届いて困ることがあります。会社の備品のテレビについて、入居者が個人で契約してしまうと、契約が重なることもあります。訪問や勧誘への対応は住まいの防犯と詐欺への注意|鍵・訪問販売・電話、住まいのルールの資料への入れ方は外国籍スタッフ向け住まいのルール資料の作り方|多言語化のコツをご覧ください。

退去や帰国のときの手続き

場面 手続き
入居者が自分のテレビを持って帰国する・処分する 本人がNHKに解約の手続きをする。テレビを処分・譲渡したことが分かる書類を求められることがある
入居者が自分のテレビを置いて退去する テレビの扱い(引き取るか処分するか)と、契約の解約を本人に確認する
会社のテレビの部屋が空室になる テレビを撤去するか、次の入居者まで置いておくかを決め、契約の扱いを確認する

帰国の段取りは退職・帰国が決まったら|届出と住まいの退去の段取り、解約のときにまとめて止めたい契約は社宅の解約手続きの進め方|解約の申し出の期限、日割り、ライフラインの停止、敷金の精算まで、入居のときに始める契約は電気・ガス・水道の開始手続き|入居前に済ませておくことで解説しています。

解約しないまま帰国すると、請求が続くことがある

入居者が自分で契約したまま、解約の手続きをせずに帰国すると、受信料の請求が続くことがあります。帰国の準備のチェックリストに、NHKの解約を入れておきましょう。

寮・社宅のNHK受信料のチェックリスト

  • ☐ 寮・社宅にテレビを用意するかどうかを決めた
  • ☐ 会社がテレビを用意する場合、契約の名義と受信料の負担を決めた
  • ☐ どの部屋にテレビがあるかを備品台帳に記録した
  • ☐ 入居者が自分でテレビを買う場合、契約が必要になることを伝えた
  • ☐ 訪問を受けたときは、その場で署名せず担当者に連絡するよう伝えた
  • ☐ 帰国の準備のチェックリストに、NHKの解約を入れた

まとめ

  • テレビ放送を受信できる機器を置くと、NHKとの受信契約が必要になる
  • 会社が用意したテレビは会社の名義で、入居者が買ったテレビは本人の名義で契約するのが一般的
  • テレビ放送が必要なければ、チューナーのない機器を選ぶ方法もある
  • 訪問を受けたときは、内容が分からないまま署名せず、担当者に連絡するよう伝える
  • 退去や帰国のときは、解約の手続きを忘れないようにする

受信料の金額や契約の扱いは、見直されることがあります。最新の内容は、NHKの案内でご確認ください。

次の段階 6. 届出・更新

このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。