段階3 住まいの確保

入国日に住まいが間に合わないとき|一時的な宿泊先の選び方と注意点

在留資格の審査が思ったより早く終わった、物件の入居審査に時間がかかっている、入国日が急に前倒しになった。さまざまな理由で、入国日や入社日に住まいが間に合わないことがあります。

この記事では、住まいが間に合わないときの一時的な宿泊先の選び方と、住居地の届出への影響、費用負担の決め方、宿泊の期間をできるだけ短くするための工夫を解説します。

結論:「住居地の届出ができるか」と「期間・費用」で選ぶ

一時的な宿泊先を選ぶときは、その宿泊先で住居地の届出ができるかと、何日泊まることになり、費用を誰が負担するかの2点を考えます。

ホテルなどの一時的な宿泊先は、住居地として届け出られないことが多く、届出ができないと銀行口座の開設や携帯電話の契約も進みにくくなります。数日で本来の住まいに入れるならホテルで十分ですが、2週間以上かかりそうなら、住居地として届け出られる住まいを考えたほうが、入国後の手続きが滞りません。

住まいが間に合わなくなる主な理由

  • 在留資格の審査が早く終わり、入国日が予定より前倒しになった
  • 物件の入居審査や契約の手続きに時間がかかっている
  • 物件探しを始めるのが遅く、条件に合う部屋が見つかっていない
  • 本人契約の予定で、在留カードがないと契約できない
  • 入居日は決まっているが、電気・ガス・水道の開始や家具の搬入が間に合わない

本人契約は、入国して在留カードを受け取るまで契約が進めにくいため、入国直後の住まいが宙に浮きやすい方式です。入国前に住まいを確定させたい場合は、借上げ社宅も検討しましょう。方式の違いは借上げ社宅と本人契約、どちらを選ぶ?費用・手間・退去時の違いで整理しています。

一時的な宿泊先の比べ方

宿泊先 向いている期間 住居地の届出 気をつけたい点
ホテル・ビジネスホテル 数日〜1週間程度 難しいことが多い 長くなると費用がかさむ。調理ができず食費も増える
ウィークリー・マンスリーマンション 1週間〜数か月 契約の形によっては届け出られることがある 契約の前に、住民登録ができるかを運営会社に確認する
会社の寮や社宅の空き部屋 入居先が決まるまで そのまま住居地にできる 契約上の入居人数の上限を超えないか。管理会社への届出が必要か
同僚の部屋に一時的に同居 ごく短い期間 おすすめしない 契約にない人の同居は契約違反になるおそれがある。同居する人の負担も大きい

同僚の部屋への「とりあえずの同居」は避ける

費用がかからないからと、同じ国のスタッフの部屋にしばらく泊まってもらうケースがありますが、契約にない人が住むことは、多くの賃貸契約で禁止されています。管理会社に知られると、もともと住んでいる人の契約にも影響しかねません。広さの基準を満たさなくなることもあるため、避けましょう。

住居地の届出への影響

住居地の届出は、住居地を定めてから14日以内に行います。ホテルに泊まっている間は、まだ住居地が決まっていない状態として、本来の住まいに入居してから届け出る形になるのが一般的です。

ただし、住居地の届出が済むまでは、住所が記載された在留カードがないため、銀行口座の開設や携帯電話の契約が進めにくくなります。一時的な宿泊が長引くと、給与の受け取りや連絡手段の確保まで遅れてしまいます。入国後の手続きの順番は入国直後の生活立ち上げチェックリスト|住居地の届出・口座・携帯の順番をご覧ください。

本来の住まいに入れるまで2週間以上かかりそうなときは、住民登録ができるマンスリーマンションなどに住んで先に届出を済ませ、本来の住まいに移ったときにあらためて転居の届出をする方法もあります。届出が2回になる手間と、手続きが早く進む利点を比べて決めましょう。

費用負担を決めておく

一時的な宿泊の費用を誰が負担するかは、トラブルになりやすい点です。会社の都合で入国日が早まった場合や、会社が物件の手配を担当していた場合は、受入れ企業が負担するのが自然です。

支援計画で「入居日が就労開始日に間に合わない場合は、入居までの宿泊先を受入れ企業が手配する」と決めておくと、いざというときに迷わず対応できます。記載の例は支援計画の「住居確保」欄の書き方|3つの方式ごとの記載例で紹介しています。本人に負担してもらう部分がある場合は、金額と理由を事前に説明しておきましょう。

宿泊の期間を短くする工夫

  • 入居日を早められないか相談する。空室の物件なら、契約の手続きを急ぐことで入居日を前倒しできることがあります。
  • 鍵の受け取りとライフラインの開始を先に進める。入居日が決まったら、電気・ガス・水道の開始を早めに予約します。ガスの開栓は立ち会いが必要で、予約が数日先になることがあります。
  • 家具・家電は最低限から運び込む。寝具と照明、冷蔵庫など、暮らし始めるのに必要なものがあれば、入居を先に進められます。
  • 物件の候補を複数持っておく。一つの物件の審査に落ちたときに、すぐ次に申し込めるようにします。
  • 派遣や短期の受入れならマンスリーで始める。派遣の期間が短い場合は、そのままマンスリーマンションを住まいにする選択肢もあります。費用の考え方は派遣会社が外国籍スタッフの寮・社宅を用意するときの費用と注意点で解説しています。

次からは「審査中に物件探し」で防ぐ

入国日に住まいが間に合わない原因の多くは、物件探しを始める時期にあります。海外から呼び寄せる場合は、在留資格認定証明書の審査中に物件の候補を絞り、交付後に契約するのが基本の流れです。審査が早く終わっても慌てないよう、入国日から逆算したスケジュールを最初に組んでおきましょう。詳しくは特定技能の住居確保はいつから動く?入国日から逆算した物件手配のスケジュールで解説しています。

まとめ

  • 一時的な宿泊先は、住居地の届出ができるかと、期間・費用で選ぶ
  • 数日ならホテルで十分。2週間以上かかりそうなら、住民登録ができる住まいも検討する
  • 同僚の部屋への一時的な同居は、契約違反のおそれがあるため避ける
  • 費用の負担は、支援計画などで事前に決めておく
  • 入居日の前倒し、ライフラインの早めの予約、物件の候補を複数持つことで、宿泊の期間を短くする

宿泊先で住居地の届出ができるかどうかは、契約の形や自治体の判断によって変わることがあります。迷うときは、住む予定の市区町村の窓口に確認してください。

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このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。