段階2 在留資格の手続き

母国の家族が日本に遊びに来るとき|短期滞在の招へいの書類と、寮・社宅に泊められるか

日本で働く外国籍スタッフから、「母国の親を日本に呼びたい」「家族に自分の働いている場所を見せたい」と相談されることがあります。観光や親族の訪問で短い期間だけ日本に来る場合は、「短期滞在」で入国します。国によっては査証(ビザ)が必要で、日本にいるスタッフの側でも書類を用意することになります。

あわせて悩ましいのが、家族をどこに泊めるかです。この記事では、短期滞在で家族を呼ぶときの書類と注意点、会社が協力すること、寮や社宅に家族を泊められるかの判断を解説します。家族と一緒に暮らすための在留資格の手続きは、特定技能2号で家族を呼び寄せるとき|住まいの広さと準備で扱っています。

結論:書類は本人が中心に用意し、会社は証明書の発行で協力。泊まる場所は早めに決める

短期滞在の査証の申請では、日本にいる家族(招へいする人)が、招へいの理由を書いた書類や滞在の予定表などを用意します。会社は、在職証明書の発行や、休暇の調整で協力します。

家族が泊まる場所は、寮や社宅のルールと賃貸の契約で泊められるかを確認し、泊められない場合はホテルなどを早めに探すよう伝えましょう。滞在の予定表には泊まる場所を書くため、申請の前に決めておく必要があります。

日本側で用意する主な書類(査証が必要な国の場合)

書類 内容
招へい理由書 誰を、どんな理由で呼ぶのかを書く
滞在予定表 日本での日ごとの予定と、泊まる場所を書く
身元保証書 日本側が渡航の費用を負担する場合に用意する。滞在費、帰国の旅費、法令を守ることを保証する
身元保証人の収入などの書類 課税証明書や所得証明書、預金残高証明書など
住民票 世帯全員の続柄が書かれたもの
在留カードの写し・旅券の写し 招へいする人や身元保証人が外国籍の場合

必要な書類は、申請する国の日本大使館・総領事館や、家族の国籍によって違います。申請の前に、家族が申請する大使館・総領事館の案内を確認するよう伝えましょう。

査証が要らない国もある

日本は、一部の国・地域について、短期滞在の査証を免除しています。免除される期間は国によって違い、旅券の種類などの条件がつく国もあります。家族の国籍で査証が必要かどうかは、外務省の案内で確認しましょう。査証が要らない場合でも、滞在できる期間を守ることは同じです。

身元保証人になるときは内容を理解してから

身元保証書では、家族の滞在費や帰国の旅費、日本の法令を守ることを保証します。呼んだ家族が期限までに帰国しなかった場合など、身元保証人になった人や招へいした人が説明を求められることもあります。会社や担当者が身元保証人を頼まれた場合は、引き受けるかどうかを慎重に判断しましょう。家族には、滞在できる期間を必ず守るよう、本人から伝えてもらいます。

寮・社宅に家族を泊められるか

住まい 考え方
本人一人で住む1K などの社宅 寮・社宅の規程と賃貸の契約で、短期間の宿泊が認められているかを確認する。認められていれば、事前に申請してもらう
ルームシェアの寮 同居する人の生活に影響するため、泊めるのは避けるのが一般的。同居する人の同意と会社の許可が必要
寮の空き部屋 空き部屋を一時的に使わせるかは、契約の内容と会社の判断による。使わせる場合は期間と費用を決める
ホテル・短期の宿泊施設 寮や社宅に泊められない場合の基本の選択肢。家族の人数や予算に合わせて早めに予約する

寮での宿泊のルールは寮の来客・宿泊のルール|友人を泊めたいと言われたら・又貸しを防ぐには、規程の条文の例は外国籍スタッフ向け寮規程の条文例|派遣会社・受入れ企業がそのまま使えるひな形で解説しています。1Kとルームシェアの違いは社宅は1Kとルームシェア、どちらで用意する?費用と定着で比べる選び方もご覧ください。

会社が協力すること

  • 在職証明書の発行。査証の申請で求められることがあります。依頼があれば、早めに発行しましょう。
  • 休暇の調整。家族の滞在に合わせて休みを取りたいという相談には、仕事の予定とあわせて調整します。
  • 宿泊の判断。寮や社宅に泊めたいという申請には、規程と契約に沿って判断し、結果を早めに伝えます。
  • 宿泊先や移動の情報。近くのホテルや、空港からの移動の方法などを案内すると、本人の負担が減ります。

本人が母国へ一時帰国するときの手続きは一時帰国するときの手続き|再入国の手続きと留守中の住まいの管理で解説しています。

家族の訪問は、定着の後押しにもなる

家族が日本に来て、本人の働く職場や暮らしを見ることは、本人にとっても家族にとっても大きな安心になります。家族と離れて暮らす外国籍スタッフの孤立を防ぎ、長く働いてもらうためにも、ルールの中でできる協力をしていきましょう。外国籍スタッフの孤立を防ぐ|地域の交流の場や相談窓口につなぐ、住まいの満足度を上げて定着につなげる|外国籍スタッフが不満を持ちやすい点と改善策も参照してください。

将来、配偶者や子どもと日本で一緒に暮らすことを考えている場合は、在留資格の手続きと住まいの準備が必要になります。結婚したときの考え方は外国籍スタッフが結婚したとき|在留資格・届出と社宅での同居の考え方で解説しています。

家族を短期滞在で呼ぶときのチェックリスト

  • ☐ 家族の国籍で査証が必要かを確認するよう伝えた
  • ☐ 家族が申請する大使館・総領事館の必要書類を確認するよう伝えた
  • ☐ 在職証明書など、会社が発行する書類を用意した
  • ☐ 身元保証人を頼まれた場合、内容を理解したうえで判断した
  • ☐ 寮・社宅の規程と賃貸の契約で、家族を泊められるかを確認した
  • ☐ 泊められない場合、ホテルなどの宿泊先を早めに決めるよう伝えた
  • ☐ 家族の滞在に合わせた休暇を調整した
  • ☐ 滞在できる期間を必ず守るよう、本人から家族に伝えてもらった

まとめ

  • 家族が観光や親族の訪問で来る場合は短期滞在。国によっては査証が必要
  • 招へい理由書や滞在予定表などは本人が中心に用意し、会社は在職証明書の発行などで協力する
  • 身元保証人は滞在費・帰国旅費・法令の遵守を保証する。引き受けるときは慎重に
  • 寮・社宅に泊められるかは、規程と賃貸の契約で確認する。ルームシェアの寮では避けるのが一般的
  • 家族の訪問は定着の後押しにもなる。ルールの中でできる協力をする

査証の要否や必要書類は、国籍や申請する大使館・総領事館によって異なり、変わることもあります。最新の情報は、外務省や大使館・総領事館の案内でご確認ください。

次の段階 3. 住まいの確保

このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。