段階2 在留資格の手続き

一時帰国するときの手続き|再入国の手続きと留守中の住まいの管理

年末年始や旧正月、母国の祝日、家族の行事。外国籍スタッフが母国へ一時帰国する機会は少なくありません。一時帰国そのものは本人の自由ですが、在留の手続きを確認しないまま出国すると、日本に戻れなくなるおそれがあります。また、留守にしている間の住まいの管理が不十分だと、戻ってきたときに思わぬトラブルが待っていることもあります。

この記事では、外国籍スタッフが一時帰国するときの再入国の手続きと、出発前に確認しておきたいこと、留守中の住まいの管理のポイントを解説します。

結論:「在留期限」と「戻る日」を確認し、住まいは留守の準備をしてから出発する

有効なパスポートと在留カードを持っている人は、出国から1年以内に戻る場合、原則として「みなし再入国許可」の制度を使って再入国できます。ただし、在留期限が1年より先に来る場合は、その在留期限までに戻らなければなりません。帰国中に在留期限が来てしまう人は、出発の前に在留期間の更新を済ませておく必要があります。

住まいについては、留守の間も家賃や光熱費の基本料金がかかること、ガスの元栓や戸締まり、冬の水道の凍結などへの備えを、出発前に本人と確認しておきましょう。

みなし再入国許可と再入国許可

種類 使える場合 手続き
みなし再入国許可 出国から1年以内(在留期限が1年より前に来る場合は在留期限まで)に戻る 事前の申請はいらない。出国するときに、空港で渡される用紙の「みなし再入国許可による出国を希望する」欄にチェックし、在留カードを提示する
再入国許可 1年を超えて日本を離れる予定がある 出国の前に、地方出入国在留管理官署で申請して許可を受ける

みなし再入国許可は、海外で延長できない

みなし再入国許可で出国した場合、海外にいる間に期限を延ばすことはできません。期限までに戻らないと、在留資格がなくなってしまいます。病気や家族の事情で帰国が長引きそうなときは、すぐに支援担当者に連絡するよう伝えておきましょう。また、出国のときにチェック欄の記入を忘れると、再入国の許可がないまま出国したことになり、在留資格を失うおそれがあります。

在留期限との関係

一時帰国の予定を聞いたら、まず在留カードで在留期限を確認しましょう。帰国の期間中や、戻ってすぐに在留期限が来る場合は、出発の前に更新の申請を済ませておく必要があります。更新の準備にかかる時間は特定技能1号の在留期間更新|必要書類と早めに準備したいこと、在留カードの見方は在留カードの見方|就労制限・在留期限・住所欄で確認することで解説しています。

更新の申請中に出国する場合の扱いなど、細かな条件は状況によって異なります。判断に迷うときは、出入国在留管理庁に確認しましょう。

出発前に確認すること

  • パスポートの有効期限。帰国中に切れないか確認します。
  • 在留カードを持って出国する。在留カードがないと、みなし再入国許可は使えません。なくさないよう、パスポートと一緒に保管します。なくしたときの手続きは在留カードをなくしたとき|再交付の手続きと住まいへの影響で解説しています。
  • 戻る日と、連絡の方法。戻る予定の日と、帰国中の連絡先(母国の電話番号やアプリ)を職場と支援担当者に伝えてもらいます。
  • 休暇の取り方。特定技能の雇用契約では、本人が一時帰国を希望した場合に、必要な有給休暇を取得させることを定めておく必要があります。休みの期間を、職場と事前に調整しておきましょう。

留守中の住まいの管理

項目 出発前にすること
家賃・光熱費 留守の間も家賃と基本料金はかかる。引き落としの口座に、留守の期間の分の残高があるか確認する
ガス・電気 ガスの元栓を閉める。使わない家電のプラグを抜く。冷蔵庫は中身を片付ける
水道 寒い地域の冬は、水道管の凍結を防ぐため水抜きをする
戸締まり 窓とベランダの鍵、玄関の鍵を確認する。郵便受けにも鍵をかける
ゴミ 生ゴミを残さない。出発前の収集日に出しておく
郵便物 留守の間の郵便物の扱いを決める。ルームシェアなら同居人に頼む
管理会社への連絡 長く留守にする場合は、契約で届出が求められていないか確認する

留守の間に家賃の引き落としができず、戻ってきたら滞納になっていた、というケースは少なくありません。滞納が起きたときの対応は外国籍スタッフの家賃滞納が起きたとき|原因の聞き取りと支払いの立て直しで解説しています。冬の水道の凍結など季節の注意点は外国籍スタッフの夏と冬の暮らし|熱中症・暖房・結露、戸締まりなど防犯の基本は住まいの防犯と詐欺への注意|鍵・訪問販売・電話をご覧ください。

ルームシェアでは同居人と留守中のことを決めておく

ルームシェアの場合、留守の間も同居人は部屋を使います。共用の光熱費の分け方、郵便物の受け取り、留守中に部屋に入ってよいかなどを、出発前に同居人と話し合っておくとトラブルを防げます。また、留守の間にほかの人を泊めるなど、契約にない使い方をしないよう同居人にも伝えておきましょう。ルームシェアの考え方は複数名を同時に受け入れるときの住まい|ルームシェアの広さと契約の注意点で解説しています。

帰国の時期が重なるとき

旧正月や年末年始など、同じ国のスタッフの一時帰国が同じ時期に重なることがあります。寮や社宅にほとんど人がいなくなる期間は、戸締まりの確認や、ゴミの出し忘れ、水道の凍結などのトラブルが起きやすくなります。帰国の時期を一覧にしておき、出発前に住まいの状態を確認する機会をつくると安心です。

戻ってこないときは

予定の日を過ぎても戻らず、連絡も取れない場合は、受入れ企業と連携して状況を確認します。本人がそのまま退職や帰国を決めた場合は、住まいの解約や荷物の扱い、各種の届出が必要になります。本人の同意なく荷物を処分することは避け、本人や家族と連絡を取りながら進めましょう。退職や帰国のときの段取りは退職・帰国が決まったら|届出と住まいの退去の段取りで解説しています。

一時帰国の前のチェックリスト

  • ☐ 在留期限を確認し、帰国中に期限が来る場合は更新の申請を済ませた
  • ☐ 1年を超える場合は、再入国許可を受けた
  • ☐ パスポートの有効期限を確認した
  • ☐ 在留カードを持って出国し、用紙のチェック欄に記入するよう伝えた
  • ☐ 戻る日と、帰国中の連絡先を確認した
  • ☐ 家賃や光熱費の引き落としの口座に、残高があるか確認した
  • ☐ ガスの元栓、戸締まり、冷蔵庫、ゴミの片付けを確認した
  • ☐ 寒い地域の冬は、水道の水抜きの方法を伝えた
  • ☐ ルームシェアの場合、同居人と留守中のことを話し合った

まとめ

  • 出国から1年以内に戻る場合は、原則としてみなし再入国許可で再入国できる。在留期限が先に来る場合は、その期限までに戻る
  • みなし再入国許可は海外で延長できない。帰国中に在留期限が来る人は、出発前に更新を済ませる
  • 出国のときは在留カードを持ち、用紙の「みなし再入国許可による出国を希望する」欄にチェックする
  • 留守の間も家賃と光熱費の基本料金はかかる。口座の残高を確認しておく
  • ガスの元栓、戸締まり、ゴミ、冬の水道の凍結など、留守中の住まいの準備をしてから出発する

再入国の手続きの条件は、在留資格や個々の状況によって異なる場合があります。最新の情報は、出入国在留管理庁のウェブサイトでご確認ください。

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このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。