段階1 受入れ決定・準備

特定技能外国人の受入れスケジュール|内定から入社まで何か月かかる?

「内定を出してから、実際に働き始めるまでどのくらいかかりますか」。特定技能外国人の受入れでは、受入れ企業からこう聞かれることがよくあります。答えは、海外から呼び寄せるのか、すでに日本に住んでいる人を受け入れるのかで大きく変わります。

この記事では、内定から入社までの流れを手続きごとに分け、それぞれにかかる期間の目安と、スケジュールが延びやすいポイントを解説します。受入れ企業への説明や、社内の工程表づくりにお役立てください。

結論:海外からは4〜6か月、国内在住者は2〜3か月が目安

内定から就労開始までの期間は、おおむね次のとおりです。

受け入れる人 主な手続き 就労開始までの目安
海外に住んでいる人 在留資格認定証明書の交付申請 → 査証(ビザ)申請 → 入国 4〜6か月程度
日本に住んでいる人(留学生、技能実習の修了者、他社からの転職者など) 在留資格変更許可申請 2〜3か月程度

どちらも、いちばん時間がかかるのは出入国在留管理局の審査です。審査期間は時期や地方局によって差があるため、受入れ企業には幅をもたせた見通しを伝えておくと、あとで説明に困りません。

海外から呼び寄せる場合の流れ

海外在住の人材を受け入れる場合の、一般的な流れと期間の目安です。

手順 やること 期間の目安
1. 人材探し・面接 送出機関や紹介会社を通じた候補者の選考、オンライン面接 1〜2か月
2. 内定・雇用契約 雇用条件の説明、雇用契約の締結 1〜2週間
3. 事前ガイダンス・健康診断 本人への事前ガイダンス(オンライン可)、健康診断の受診 2〜3週間
4. 申請書類の準備 支援計画の作成、受入れ機関と本人の書類集め 2〜4週間
5. 在留資格認定証明書の審査 入管での審査、追加資料への対応 1〜3か月
6. 査証申請 証明書を本人へ送り、本人が現地の日本大使館・領事館で申請 数日〜数週間
7. 入国・生活の立ち上げ 空港出迎え、住居地の届出、生活オリエンテーション 入国後すぐ〜2週間
8. 就労開始 入社手続き、業務の説明 -

手順1〜2:人材探しと内定

国によっては、日本で働く前に現地政府の手続きや、認定を受けた送出機関を通すことが求められます。こうした送出国側の手続きは国ごとにルールが異なり、思ったより時間がかかることがあります。候補者の国籍が決まった段階で、必要な手続きと期間を送出機関に確認しておきましょう。

手順3:事前ガイダンスと健康診断

事前ガイダンスは、雇用契約を結んだ後、在留資格の申請前に行う義務的支援です。労働条件や入国の手続き、住まいの見通しなどを、本人が理解できる言語で説明します。対面のほか、テレビ電話などオンラインでも実施できます。健康診断は申請書類に含まれるため、現地の受診先と日程を早めに押さえておきます。

手順4:申請書類の準備

支援計画には、住居の確保をどう支援するかも記載します。この段階で「借上げ社宅を用意するのか、本人の契約を支援するのか」といった方針を決めておくと、書類づくりも後の物件探しもスムーズです。また、分野によっては申請前に分野別の協議会への加入が求められます。所管省庁の案内を確認しておきましょう。

手順5〜6:審査と査証

審査中に入管から追加資料を求められると、その分だけ期間が延びます。在留資格認定証明書が交付されたら本人へ送り、本人が現地で査証を申請します。証明書は交付から3か月以内に入国しなければ使えなくなるため、交付後は入国日を早めに確定させます。

審査期間の調べ方や、待っている間に進める準備は在留資格認定証明書の審査期間はどのくらい?待っている間に進める準備で詳しく解説しています。

手順7〜8:入国から就労開始まで

入国後は、住居地を定めてから14日以内に市区町村で住居地の届出を行い、生活オリエンテーションを実施します。銀行口座の開設や携帯電話の契約も、この時期に集中します。業務の開始日は、これらの手続きを終えられる日程を見込んで設定しておくと無理がありません。

日本に住んでいる人を受け入れる場合の流れ

留学生や技能実習の修了者、他社で働く特定技能外国人の転職などで、すでに日本にいる人を受け入れる場合は、在留資格変更許可申請を行います。海外からの呼び寄せと比べて、送出国の手続きや査証申請、入国の工程がないぶん短くなります。

手順 やること 期間の目安
1. 面接・内定・雇用契約 選考と雇用契約の締結 2〜4週間
2. 事前ガイダンス・書類準備 事前ガイダンス、支援計画の作成、健康診断 2〜3週間
3. 在留資格変更の審査 入管での審査 1〜2か月
4. 就労開始 許可が出てから業務を開始 -

注意したいのは、許可が出るまでは新しい職場で働けないことです。現在の在留期間の満了日が近い場合は、審査の見通しとあわせて早めに入管へ相談してください。条件を満たせば、移行の準備のための在留資格を利用できる場合もあります。

また、勤務地が変わる人は引っ越しを伴うことが多く、許可が出た直後に住まいが必要になります。在留資格の変更と転居の進め方は、国内転職の特定技能外国人を受け入れるとき|在留資格変更と引っ越しの進め方で詳しく解説しています。

スケジュールが延びやすいポイント

工程表どおりに進まない原因の多くは、次のどれかです。

送出国側の手続き

現地政府への登録や、送出機関の書類発行に時間がかかることがあります。国によっては制度の運用が変わることもあるため、送出機関とこまめに状況を確認しておきます。

書類の不備による追加資料

申請後に入管から追加資料を求められると、提出までの日数と再審査の分だけ遅れます。提出前に、受入れ機関の書類と本人の書類の両方をチェックリストで確認しておくのが確実です。

年末年始や大型連休

日本の年末年始や連休に加えて、送出国の祝日や長期休暇でも手続きが止まります。旧正月などの時期に重なる場合は、その分を見込んでおきましょう。

住まいの手配

見落とされがちなのが住まいです。審査が終わってから物件を探し始めると、入国日に部屋が間に合わず、入国や入社日を後ろにずらすことになりかねません。

工程表には最初から「住まい」の枠を入れておく

受入れの工程表をつくるときは、在留資格の手続きと並べて、住まいの準備の枠を最初から入れておくことをおすすめします。海外からの呼び寄せなら、在留資格認定証明書の審査中に物件を探し始め、交付後に契約するのが基本の流れです。

具体的に何をいつ進めればよいかは、特定技能の住居確保はいつから動く?入国日から逆算した物件手配のスケジュールで詳しく解説しています。

まとめ

  • 内定から就労開始までの目安は、海外から呼び寄せる場合で4〜6か月、日本に住んでいる人なら2〜3か月
  • いちばん時間がかかるのは入管の審査。時期や地方局によって差があるので、幅をもたせて見通しを伝える
  • 海外からの場合は、送出国側の手続きや査証の申請にも時間がかかる
  • 日本に住んでいる人は、在留資格の変更が許可されるまで新しい職場で働けない
  • 工程表には住まいの準備の枠を最初から入れ、審査中に物件探しを始める

期間はあくまで目安で、分野や国籍、時期によって前後します。手続きの最終確認は、出入国在留管理庁や各分野の所管省庁の公式情報もあわせてご確認ください。

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このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。