段階3 住まいの確保

シェアハウスを外国籍スタッフの住まいに使う|普通の賃貸や寮との違いと、契約前に確認したいこと

外国籍スタッフの住まいを探すとき、シェアハウスを候補に挙げる会社が増えています。家具や家電がそろっていて初期費用が抑えられ、外国籍の入居者を受け入れているシェアハウスも多いため、1名ずつの受入れや、期間の短い受入れでは使いやすい選択肢です。

一方で、シェアハウスは運営会社ごとに契約の形やルールが大きく違い、会社の名義で借りられなかったり、ほかの入居者との共同生活に慣れが必要だったりします。この記事では、シェアハウスを外国籍スタッフの住まいに使うときの、普通の賃貸や寮との違いと、契約前に確認したいことを解説します。

結論:「契約の名義と期間」「個室の広さ」「共同生活のルール」を契約前に確認する

シェアハウスを社宅として使えるかは、会社の名義で契約できるか、契約の期間や解約の条件が受入れの予定に合うかで決まります。特定技能の場合は、個室の広さが住まいの基準を満たすかも確認が必要です。

また、シェアハウスにはほかの入居者がいるため、運営会社が決めている共同生活のルールを本人が理解して守れるかも大切なポイントです。

普通の賃貸・会社の寮との違い

項目 シェアハウス 普通の賃貸(社宅) 会社の寮
初期費用 少なめ。敷金・礼金がないことも多い 敷金・礼金・仲介手数料などがかかる 会社が建物を用意するため、入居者ごとの費用は少ない
家具・家電 そろっていることが多い 自分で用意する 会社が用意することが多い
契約 運営会社との契約。定期借家契約が多い 普通の賃貸借契約が多い 会社の規程による
一緒に住む人 ほかの会社の人や、さまざまな国の人 本人だけ、または同じ会社の人 同じ会社の人
生活のルール 運営会社が決める 建物の管理規約による 会社が決める

家具付き物件やマンスリーとの比べ方は家具付き物件やマンスリーを社宅に使う|普通の賃貸との費用の比べ方と注意点、借上げと本人契約の違いは借上げ社宅と本人契約、どちらを選ぶ?費用・手間・退去時の違いで解説しています。

契約前に確認したいこと

確認すること ポイント
法人契約ができるか 個人の契約しか受け付けていない運営会社もある。会社名義で借りられるか確認する
契約の期間と更新 定期借家契約の場合、期間が終わると再契約が必要。再契約の条件を確認する
解約の予告と違約金 何日前に伝えれば解約できるか。短期で解約したときの費用
個室の広さ 特定技能の場合、一人当たり7.5㎡以上の基準を満たすか。個室の広さで確認すると確実
費用に含まれるもの 光熱費、インターネット、共用部の消耗品、清掃が家賃や共益費に含まれるか
住民票の登録 住所として住民票を登録できるか。部屋番号の書き方

広さの基準の考え方は複数名を同時に受け入れるときの住まい|ルームシェアの広さと契約の注意点、住民票の登録で迷いやすい点はルームシェアの住民票と世帯|外国籍スタッフの住所の届出で迷いやすい点、初期費用の見方は社宅の見積もりの見方|初期費用の内訳と、外せる費用・交渉できる費用をご覧ください。

光熱費込みの家賃は、本人負担の説明に注意

シェアハウスでは、光熱費やインターネットの料金が家賃や共益費に含まれていることがよくあります。会社が借りて本人に負担してもらう場合は、家賃と光熱費の内訳を分けて、本人負担の額と理由を説明しましょう。特定技能の場合、本人から受け取る費用は、本人が内容を理解して合意していることが求められます。

共同生活のルールを本人に伝える

  • 運営会社のルールを本人の言語で確認する。ゴミの出し方、共用部の使い方、来客や騒音のルールなどを、入居前に本人に伝えます。
  • トラブルの相談先を決める。ほかの入居者との揉め事は、まず運営会社に相談するのか、会社の担当者に相談するのかを決めておきます。
  • 私物と共用の物を分ける。冷蔵庫の中の食べ物や、共用の調理器具の使い方で揉めないよう、名前を書くなどの工夫を伝えます。
  • 退去のルールを確認する。退去のときの清掃や鍵の返し方を、運営会社のルールで確認しておきます。

共用部分の使い方の決め方は寮の共用部分のルールづくり|キッチン・浴室・洗濯機の使い方と当番の決め方も参考になります。

運営会社のルールと会社の規程が食い違わないように

シェアハウスでは、運営会社が来客や外泊、共用部の使い方のルールを決めています。会社の社宅規程で別のルールを決めている場合、どちらに従えばよいのか本人が迷うことがあります。シェアハウスを使う場合は、運営会社のルールを基本にし、会社として追加で守ってほしいこと(連絡先の届出、長期の不在の連絡など)だけを伝えると分かりやすくなります。

入国直後のつなぎや、1名ずつの受入れで使いやすい

シェアハウスは、家具がそろっていてすぐに住めるため、入国日に住まいが間に合わないときのつなぎや、1名ずつ別々の地域で受け入れる場合に使いやすい住まいです。受入れが長く続くことが決まったら、普通の賃貸に移るという使い方もあります。一時的な宿泊先の選び方は入国日に住まいが間に合わないとき|一時的な宿泊先の選び方と注意点、普通の賃貸の入居審査の準備は外国籍の方の入居審査で必要な書類と、審査に通りやすくする準備をご覧ください。

シェアハウスを使うときのチェックリスト

  • ☐ 会社の名義で契約できるか確認した
  • ☐ 契約の期間、更新・再契約、解約の予告と違約金を確認した
  • ☐ 特定技能の場合、個室の広さが一人当たり7.5㎡以上ある
  • ☐ 家賃や共益費に含まれる費用を確認し、本人負担の内訳を説明した
  • ☐ 住所として住民票を登録できるか確認した
  • ☐ 運営会社の共同生活のルールを、本人の言語で伝えた
  • ☐ トラブルのときの相談先(運営会社か会社か)を決めた
  • ☐ 会社の規程と運営会社のルールが食い違っていないか確認した

まとめ

  • シェアハウスは家具付きで初期費用が抑えられ、1名ずつの受入れや短い期間の受入れで使いやすい
  • 会社の名義で契約できるか、契約の期間や解約の条件が受入れの予定に合うかを確認する
  • 特定技能の場合は、個室の広さが住まいの基準を満たすかを確認する
  • 光熱費込みの家賃は、本人負担の内訳を分けて説明する
  • 運営会社の共同生活のルールを基本にし、本人の言語で伝える

契約の形やルールは、シェアハウスの運営会社によって大きく異なります。具体的な条件は、運営会社や手配を頼む不動産会社にご確認ください。

次の段階 4. 入国・生活の立ち上げ

このガイドの運営者

不動産のイブキ(伊吹株式会社)。外国籍スタッフの住まいの手配を全国で行っています。制度は改正されることがあるため、手続きの最終確認は出入国在留管理庁などの公式情報もあわせてご確認ください。